謙虚に将来の理想像を描きながら日々精進しています

築山 祐子 先生(行政書士)

■Profile
2006年度行政書士試験合格
2009年1月「行政書士築山祐子事務所」開設

事務所の理念・特徴等

1、クライアントが必要な時にすぐ対応できる事務所であること。
2、クライアントに笑顔になっていただける仕事を行うこと。
3、他士業(弁護士・司法書士・税理士等)との連携により、質の高いワンストップサービスを提供できる事務所であること。

行政書士会や団体などでの業務(役職)、または、研修・勉強会などの実施

東京都行政書士会 新宿支部 選挙管理委員
※市民・社会に貢献しているもの
支部会員活動として、定期的に無料相談会を支部所在地の区役所にて行っている。
※研修・勉強会などの実施
月1回、国際業務事例検討会を行っている。
※特定非営利活動法人
 早稲田成年後見サポートセンター協力会員

行政書士を目指した理由

私は、行政書士と司法書士の双方の資格をお持ちの先生の下で勤務していたことがあり、その際に行政書士の仕事にも触れ(主に許認可業務)、行政書士って市民生活に密着しているなと思い、非常に興味を持ちました。
具体的には、行政書士の仕事は、実際にお客様にお会いし、詳細にご希望を伺うところから仕事が始まります。
私は昔から人と会うこと、お話をすることが好きですし、誰かの力になれることに非常に喜びを感じますので、行政書士を目指そうと決意しました。

現在の主な業務内容

受験時代に経験を積ませていただいた事務所が建設業や宅建業等の許認可がメインでしたので、現在もその流れで、建設業・宅建業・古物業・医療法人設立・運営などの許認可・届出関係がメインとなっています。
また、昨今の国際化に対応し外国人関係、いわゆるビザ(就労関係)のお仕事も最近増えてきました。
これらのクライアントは提携している弁護士・司法書士・税理士さんからのご紹介がほとんどです。

やりがいを感じる瞬間

行政書士の業務は、許認可関係だけでも非常に沢山ありますので、毎回初めての仕事に多く出会います。このような初めての仕事は、まず要件から学習するなど、本当に戸惑うことも多いですが、専門家だからこそ、不許可になることなど許されません。
また、一口に許認可申請の書類作成といっても、ただ書類を作成するだけではなく、個々の許認可に求められる様々な基準(資金的要件であったり、人的要件であったり)を的確に捉えることにより、依頼人に出来るだけ負担をかけずに、最速で許可を得る方法を考えなければ、真の意味で、依頼人のためになりません。確かに大変なことは沢山ありますが、無事に許可が下りたときの依頼人の嬉しそうな顔は毎回忘れることはできませんし、私も大変嬉しい気持ちになります。
許認可は、依頼人にとって、新たなスタートであることが多いため、その現場に立ち会える喜びは、本当に大きいものです。これは、私が広範と言われる行政書士業務の中でも敢えて許認可を主としている理由であると共に、仕事に非常にやりがいを感じる瞬間です。
憲法の価値や理念の大切さを感じる瞬間は、やはり各種許認可を行う場合、法定手続が保障されている(憲法31条)と感じる時です。
私たちが許認可の申請を行う際、憲法理念を具体化した行政手続法が適用されますが、この法律には、私たち行政書士が気になる「審査基準」(5条)、「標準処理期間」(6条)、「申請に対する審査・応答義務」(7条)、「理由の提示義務」(8条)等が規定され、私たちが安心して申請し、安心してその処分を待てる仕組みが備わっています。

行政書士に求められる「プロフェッショナリズム」「活躍するための条件」

どれだけ、物事をクライアントの立場に立って考えることができるかということだと思います。1人でも多くのクライアントの笑顔が見られることを目標に業務を行えば、必然的に活躍の場を与えていただけるのではないかと思っています。
そして、時代のニーズを的確に捉えること。そのためには世の中の流れに敏感であること。「これは私たちの業務になるのではないか」という視点で生活すること。
積極的に外へ出て、様々な世代・分野の人々と交流すること。これが非常に大切なのではないかと思います。 

私は町のポスター・駅の看板など、色々な情報を積極的に取り入れる努力を忘れないように生活しています。

これから広がる行政書士の職域・業務

超高齢社会を迎え、後見業務であったり、コンプライアンスが叫ばれている昨今、事前の契約書作成等の予防法務であったり、許認可等の取得は益々私たち行政書士の重要な業務となると考えています。
そして、私たちは国際業務が大きな仕事の柱であることから、外国の方がお客様になることが多くあります。日本語が堪能な方が多いとはいえ、慣れない異国日本での生活は決して楽なものではないと思います。
これらの方々の日本での生活の不便さを緩和すべく、ビザ申請のお仕事で終わらせることなく、「街の法律家」と言われている私たちが、法律的な観点から様々なアドバイスをしていくことで、外国の方からも信頼される存在になっていくのではないでしょうか。

今後のビジョン

規制緩和が叫ばれていますが、やはりまだまだ行政の規制は様々な所に及んでいます。現在の業務の中心である許認可を今後も柱としつつ、以前から興味のあった成年後見業務のより一層の研鑽を積んで行き、市民の方々に寄り添える行政書士でありたいと思います。 

合格を目指す受験生へのメッセージ

試験勉強は、決して楽なものではありません。私も複数回受験していますので、よく分かります。
私は1回目の受験の時、あと1問点数が足りず不合格。翌年、何と数十点も足りず不合格。初回受験時はあと4点取れば合格できると安易に考えていたことが翌年の敗因だと思いますが、2年目の全てを否定されたような気がし、ただただ呆然としました。ですが、ここで止めてしまったら、それこそ本当に今までの2年間全てを否定することになります。
私は最後の年は本当に必死に学習しました。一言一句逃さない心積もりで学習しました。今回落ちたらもう止めようという思いで学習しました。 

最後は本当に苦しくて、3回目の本試験の日はお昼ごはんも喉を通りませんでしたが、試験終了のチャイムが鳴った時、「やり残したことは一切ない!」という気持ちでペンを置きました。合格者のほとんどの方がおっしゃいますが、合格する年はやはり達成感だけが残るのではないかと思います。
試験合格はあくまで人生の通過点。ここからが本番です。 
実務もお客様の大切な権利を扱う以上、本当に大変です。特にビザ等の在留資格申請については、結果次第では依頼人の現在の生活環境に大きな変化が生じますので、結果が出るまでは不安でいっぱいになることもありますが、だからこそ達成感もあります。謙虚に将来の自分の理想像を描きながら日々精進することで、合格後の毎日が楽しく、充実した日々になります。 
実務で目の前に壁を感じた時、支えになっているのは、「あの極限状態で試験を突破できたのだから、きっと大丈夫」という思いです。
将来の自分は、今日の自分が作ります。
是非、頑張って下さい!
(2010年12月・記)

Data

■ 事務所プロフィール
行政書士築山祐子事務所 
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-16-9 新宿五城ビル7階アズール法律事務所内
■ 業務内容
建設・宅建・古物業・医療法人設立・運営等を中心とした各種許認可申請手続。外国人関係(各種在留手続)・成年後見業務
■ 現在の「ある一日のスケジュール」
07:00 起床
09:00 出社 メールのチェック、1日の予定を確認
11:00 顧問先の医療法人へ各種届出書・定款変更認可申請書副本お届け納品・ご説明に伺う
12:00 昼食
14:00 申請していた永住許可が下り、証印受領の為、東京入国管理局へ
15:00 クライアント職場へパスポート返却へ伺う
16:00 事務所戻り。月末期限の建設業決算変更届を作成
18:00 支部業
21:00 帰宅