沖縄スタディツアー参加者の声
沖縄スタディツアーに参加して
以前より沖縄ステディツアーの事は、ホームページ等を通じて気になっておりました。
昨年コロナの影響で中止になりまして、今回再開との事でしたので、これはチャンスだと思い勇気を出して、参加を申し込みました。
沖縄と言えば、常夏の楽園の様なイメージばかりでしたので、この機会でない限り知ることが出来ない事がきっとあると思い、それを知りたいとの気持ちでした。
出発前は、過去の沖縄戦の生き証人の様な方のお話を伺える場だと思っていましたが、初日のバスの移動中から行く先々に至るまで、このツアーの内容の深さにとても衝撃を受けました。
日本国内でありながらアメリカの法律が優先されること、ゴザ暴動事件、弾薬庫、毒ガス事件により子供達が原因不明の病気に掛かったこと、米軍兵士、軍属による犯罪が日常茶飯事のように行われ、それが罰されず未解決となったケースが多かった事・・・
全て初めて聞く事ばかりでした。
基地の中にあった読谷村役場、読谷村の80%が軍用地だったのに、国が何かしてくれるのを待つのでは無く、地域住民と役場の職員自らが一丸となっての座り込み、アメリカのカーター大統領に直訴など非暴力的なあらゆる方法で、長い年月を掛けて73%にそして47%までに縮小するに至るまで戦いを続けた事。
村長さんが先頭に立って戦われた事。
石碑等意味深いものが沢山ありました。
直接現在に至るまで戦っておられた小橋川清弘氏のお話はとても力強く、現在の英雄を目の当たりにした様でした。
チビチリガマが2度殺されたお話。
首里城については、2019年10月に火災が起きた時、沖縄県民みんなが涙したこと、子供たちまでが自分の少ないお小遣いから復興のため寄付をしたこと、そして建設中の首里城を拝見出来てとても興味深かったです。
それと同時に首里城に32軍指令部壕跡があり、その入口の前に立つ事が出来ました。
アメリカ軍に包囲された旧日本軍は、持久戦の指令を受けて沖縄本島南部に撤退、そして住民の犠牲が膨らんでゆき悲劇が始まる。
首里城の展望デッキに上った時、景色の美しさに清々しさを感じると同時に海の近さに恐ろしさを感じました。
そして沖縄本島南部にある地下壕(轟壕)、ライト、手袋を装着してロープをつたいながら入って行きましたが、
当時はライト、手袋、ロープなど存在する訳もなく、出入りにさえもかなり大変な思いをした筈です。
一番奥に入ってみんなのライトを消した途端、初めて経験する真っ黒な闇、光が届かず目を開けても閉じても、目が開いているのか閉じているのかすら分からない。
自分の手も足も体も見えない・・・とても恐ろしい空間でした。
地面も岩でゴツゴツして座りようもなく、ここで軍と住民が異常な状態で過ごしていたかと思うと気が狂いそうな思いだったと思います。
印象深かった言葉「軍は国体を守り、国民を守らない」
瀬永亀次郎記念館では、亀次郎さんは弾圧を受けながらも「不屈」の精神で戦い続けた方でした。その戦いの裏には六法全書がボロボロになるまで読まれて、語学も勉強されてアメリカ人とも通訳なしで話合えたことは、しっかりとした論理の上で戦っておられたのだと知る事が出来ました。
沖縄戦遺骨収集ボランティアの具志堅隆松氏の活動は過去のものだけではなく現在も継続されていて、現在の沖縄の出来事は過去のものではなく現在の日本の問題だということに気づかされました。
ここで印象深かったのは、日本は自分たちで戦争を終わらせる事が出来なかった。
その証拠として、金属が無くても戦争を終わらせることが出来ず、焼物で手榴弾を作っていたのが遺骨収集の過程で証明されたこと。
そして美しい海が一望できてとても景色が良いところに安置されている平和の礎は、沖縄戦で亡くなられた全ての人々が、日本の各県ごとに刻まれていました。
強い日差しを避けるために木陰になる様、傍に木が沢山植えられていました。
沖縄と言えば美しい海と景色、おっとりした人々と言うイメージが大きいのですが、沖縄の人々の辛かった日々、悲しかった日々、それに屈せず戦いの日々、そしてとても勇敢な人々なのだと心打たれました。
沖縄の問題を知る事によって、これが一地域の問題では無く、日本そのものの問題だと思いました。
普段は、平和ボケなのか、なかなか真実は伝わって来ないので、真実を知る努力をしなければならないと思いました。
一旦は退職されたと言っておられましたバスガイドさん、尽きる事なく沖縄の本当の熱いお話を聞かせて頂きました。
参加された皆様、法律を勉強されていて、とても親しく色々お話伺えて、よい勉強になりました。
ツアー全体を支えて下さった伊藤塾のスタッフの皆様、旅行会社のスタッフの皆様に感謝しております。
資格取得のために伊藤塾のweb講座にて孤独に黙々と学習していましたが、資格取るためだけの学習ではなく、活かせる知識になる様に大切な機会を与えて頂いてとても感謝しております。