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【2023年】司法試験の合格者氏名や名簿は公表される?合格発表に関する質問にお答えします!

2025年03月04日

 
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司法試験合格者の氏名は、国の機関紙である「官報」にて公表されます。

官報は誰でも購入することができる国の新聞であり、販売されてから90日以内であれば、インターネット上で無料で閲覧することも可能です。

官報は、司法試験の合格者本人やその家族が、合格の記念として購入するケースが多いですが、売り切れてしまうと購入できなくなってしまうおそれもあるため、確実に購入するためには、あらかじめ購入日等をしっかり把握しておき、必要であれば事前予約をしておくことも重要です。

この記事では、司法試験合格者の氏名が掲載される「官報」について解説したうえで、司法試験合格発表に関するよくある質問についても回答していきます。

【目次】
1.2023年(令和5年)司法試験の合格発表と結果について
2.司法試験合格者の氏名は「官報」で公表される
 2-1.官報とは
 2-2.官報の発売日はいつ? 
 2-3.官報の購入方法や閲覧方法
 2-4.官報に掲載されたら何年で消える?
 2-5.官報に掲載されるデメリットとは?
 2-6.予備試験の合格者の氏名も官報に載る?
3.司法試験合格者は新聞にも載る?
4.【Q&A】司法試験合格者に関するよくある質問
 4-1.司法試験の最年少合格および最年長合格者は?
 4-2.合格者の平均年齢や受験回数は?
 4-3.合格者の男女比は?
 4-4.受験資格別合格者数は?
 4-5.合格者・合格率の高い法科大学院は?
5.まとめ

 

1.2023年(令和5年)司法試験の合格発表と結果について

2023年(令和5年)司法試験の最終合格発表は、11月8日(水)午後4時に下記の方法にておこなわれました。(発表形式は、合格者の受験番号です。)

◉法務省のホームページ(令和5年司法試験合格者番号)
https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00219.html

◉掲示板(法務省司法試験合格発表掲示板(日比谷公園側祝田橋 交差点付近)ほか7か所)

※ 各掲示場所においては、11月17日(金)午後5時まで掲示を行いました。 

なお、合格通知書兼成績通知書の発送は令和5年11月17日(金)、合格証書授与については令和5年11月下旬を予定しています。( 手続については合格通知書に記載)
参考:令和5年司法試験の合格発表日時等について

2023年司法試験の結果としては、受験者数3,082人に対して、合格者数が1,403人、合格率が45.52%でした。

※試験結果について、詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
【2023年最新】司法試験の結果は?合格率や合格者数、大学別ランキングも紹介

 

2.司法試験合格者の氏名は「官報」で公表される

法務省ホームページや、各試験地の合格発表の掲示板では、実は受験番号しか表記されていません。

司法試験合格者の氏名は、例年、国の機関紙である官報に掲載されます。

官報には、合格者の氏名・試験地・受験番号が掲載されます。

 

2-1.官報とは

官報とは、国が発行する機関紙であり、政府や各府省が、国民に知らせる必要のある重大な事項を掲載するための新聞です。

司法試験合格者のほかにも、破産者の情報や法令、会社の組織変更に関する公告等の重大な情報が掲載されます。

また、司法書士や公認会計士、税理士、弁理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士など、さまざまな国家資格の合格者の氏名も掲載されます。

 

2-2.官報の発売日はいつ? 

官報は、土曜・日曜・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)以外は、毎日発行されています。

ただし、司法試験の合格者が掲載される官報は、毎年法務省から公表される日付に発売されるもののみとなっています。

2023年(令和5年)の司法試験合格者が掲載される官報の発売日は、【令和5年11月29日】です。

 

2-3.官報の購入方法や閲覧方法

官報は、各都道府県に設置されている「官報販売所」で購入することができます。
参照:国立印刷局「官報販売所等一覧」

また、「インターネット版官報」であれば、直近90日前までのものであれば無料で閲覧することができます。
参照:国立印刷局「インターネット版官報」

なお、官報は国の機関紙という性質上、定期購読者向けの販売が中心となっており、部売りの官報は、基本的にはわずかな数量しか販売されません。

司法試験の合格者本人やその家族で、確実に官報を購入したいと考えるのであれば、当該官報発行日の5営業日前までに、各都道府県の官報販売所にて事前予約をしておくことをおすすめします。

 

2-4.官報に掲載されたら何年で消える?

官報に掲載された情報は、あとからバックナンバーを検索することができるため、半永久的にその情報は消えることなく、国会図書館のデジタルコレクションに保管されます。

ただし、司法試験合格者の氏名が掲載された官報が発行されるのはその時限りなので、官報が発売されるたびに自分の個人情報が掲載されるわけではありません。

 

2-5.官報に掲載されるデメリットとは?

官報に掲載される一番のデメリットは、自分の氏名、つまり個人情報が公表されてしまうことにあります。

司法試験に合格した証として公表され、しかも氏名だけの公表であったとしても、自分の個人情報が掲載されてしまうことに対し、抵抗がある方も多いでしょう。

しかし、官報を定期的にチェックしている人は少ないですし、そもそも司法試験合格者の氏名が官報に掲載されることすら知らない方も多いです。

不合格者の氏名が公表されるわけではないため、そこまで深刻に考える必要もないといえるでしょう。

 

2-6.予備試験の合格者の氏名も官報に載る?

予備試験合格者の氏名は、官報には掲載されません。

平成22年におこなわれた司法制度改革に関するパブリックコメントに対する法務省の回答によると、次の理由から、今後も予備試験合格者の氏名が官報に掲載される可能性は低いと考えられます。

【予備試験合格者の官報公告がされない理由】

・法科大学院生は大学院を修了しても氏名を公告されるわけではないので、それと同様に扱われるべき
・予備試験合格者は、新司法試験の受験資格を得られるだけ
・新司法試験に合格した段階で氏名を官報で公告すれば足り、予備試験の合格者を官報公告する必要はない
引用:司法試験法施行規則の一部を改正する省令案に対する意見募集の結果について |法務省

 

3.司法試験合格者は新聞にも載る?

司法試験合格者の氏名は、一般的にほとんどの新聞で掲載されませんが、一部の新聞によっては掲載しているところもあります。

全合格者の氏名(名簿)を公表しているところもあれば、その地域に在住する合格者の氏名のみ掲載しているところもあります。

(中国新聞デジタルでは、受験地別に全合格者氏名が公表されていますが、現在は有料会員のみ閲覧可能となっています。)

また、最年少合格者や最年長合格者等については、全国紙やネットニュースなどの記事で、氏名が報道されるケースもあります。

 

4.【Q&A】司法試験合格者に関するよくある質問

司法試験合格者に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

 

4-1.司法試験の最年少合格および最年長合格者は?

2023年(令和5年)における司法試験合格者の最年少合格者は19歳最年長合格者は66歳です。
参照:令和5年司法試験の採点結果|法務省

なお、現行の司法試験制度に移行してからの最年少合格者は18歳、最年長合格者は71歳となっています。

※こちらの記事も合わせてご覧ください。
司法試験に年齢制限はある?最年少合格者と最高齢合格者も詳しくご紹介!

 

4-2.合格者の平均年齢や受験回数は?

2023年(令和5年)における司法試験合格者の平均年齢は「26.6歳」とこれまでの平均年齢を大きく下げ、現行の司法試験開始以来、最も若い年齢となりました。


司法試験の結果について|法務省

また、下記表の通り、令和元年の司法試験合格者のうち5回目の受験者は1回目の受験者の約10%だったのに対し、令和5年においては、5回目の受験者は1回目の受験者の1%にも満たないという結果となりました。

初回の受験で合格する割合が急増しており、受験回数に比例して合格者の数も少なくなっていく傾向が顕著となってきています。

【司法試験合格者の受験回数別人数】

司法試験受験資格
による受験回数
令和5年令和4年令和3年令和2年令和元年
1回目1,584人1,046人1,024人960人884人
2回目123人180人173人222人282人
3回目35人88人101人126人139人
4回目24人47人76人85人108人
5回目15人42人47人57人89人

司法試験の結果について|法務省

上記のように、2023年(令和5年)の司法試験結果から、合格者の若年化、初回合格者の増加という傾向がより一層顕著となってきたことがわかります。

これらをふまえると、司法試験に合格するための最も重要な対策としては、できるだけ早いタイミングで勉強をスタートさせること、無駄のない効率的な勉強によって短期合格を狙うこと、この二点が欠かせない時代になったと言えるでしょう。

 

4-3.合格者の男女比は?

男女比においても、2023年(令和5年)は、近年の傾向を強める結果となりました。

下記表の通り、女性の合格者の割合は年々高くなる傾向にありましたが、2023年(令和5年)は前年を2ポイント近く上回り、3割に近づく29.4%となりました。

【司法試験合格者の男女別人数と割合】

 男性合格者数
と割合
女性合格者数
と割合
令和5年1,257人
(70.6%)
524人
(29.4%)
令和4年1,014人
(72.3%)
389人
(27.7%)
令和3年1,026人
(72.2%)
395人
(27.8%)
令和2年1,083人
(74.7%)
367人
(25.3%)
令和元年1,136人
(75.6%)
366人
(24.4%)

司法試験の結果について|法務省

 

4-4.受験資格別合格者数は?

2023年(令和5年)は、法科大学院在学中の受験が可能となったことにより、在学中受験資格による合格者が数多く輩出される結果となりました。

【受験資格別合格者数】

 令和5年令和4年
法科大学院課程修了者817人1,008人
既修者法学部631人732人
既修者非法学部39人58人
未修者法学部99人146人
未修者非法学部48人72人

※受験願書に基づく情報

 令和5年令和4年
在学中受験資格者637人0人
既修者法学部548人0人
既修者非法学部30人0人
未修者法学部34人0人
未修者非法学部25人0人

 

 令和5年令和4年
予備試験合格者327人395人

司法試験の結果について|法務省

合格者数については、法科大学院課程修了者817人→在学中受験資格者637人→予備試験合格者327人の順となりましたが、合格率を見てみると、下記表の通り、予備試験合格者92.63%→在学中受験資格者59.53%→法科大学院課程修了者40.67%と真逆の結果となっています。

【受験資格別受験者数・合格者数・合格率】

 受験者数最終
合格者数
令和5年
合格率
令和4年
合格率
司法試験全体3,928人1,781人45.34%45.52%
法科大学院合計3,575人1,454人40.67%37.65%
法科大学院課程修了者2,505人817人32.61%37.65%
在学中受験資格者1,070人637人59.53%
予備試験合格者353人327人92.63%97.53%

令和5年司法試験法科大学院等別合格者数等|法務省

上記の結果からも、司法試験はもはや長期戦として挑むものではなく、できるだけ早期に勉強をスタートさせ、短期間での合格を目指すことが必勝法であると言えるでしょう。

 

4-5.合格者・合格率の高い法科大学院は?

2023年(令和5年)の司法試験合格者数や合格率が高い法科大学院TOP3は次の通りです。

【合格者数TOP3】
1位 京都大法科大学院(188人)
2位 東京大法科大学院(186人)
2位 慶應義塾大法科大学院(186人)

【合格率TOP3】
1位 京都大法科大学院(68.36%)
2位 一橋大法科大学院(67.22%)
3位 慶應義塾大法科大学院(60.00%)

なお、予備試験合格者の司法試験合格者数は327人、合格率は92.63%となっており、例年通り、すべての法科大学院を上回る結果となりました。

※TOP3以下の大学別ランキングはこちらの記事をご覧ください。
【2023年最新】司法試験の結果は?合格率や合格者数、大学別ランキングも紹介

 

5.まとめ

司法試験合格者の氏名は、令和5年11月29日付の官報にて公表されます。

直近90日前までのものであれば、インターネット上で無料で閲覧することができますが、記念として購入することを考えているのであれば、なるべく早めに事前予約をおこなっておくとよいでしょう。

また、2023年(令和5年)の合格者に関するデータを過去のデータと比べて特徴的な傾向としては、合格者の若年化初回合格者の増加女性合格者の増加が挙げられました。

様々な分野で大きな変革を余儀なくされる時代となり、法を司る仕事の重要性がより一層増してきています。

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著者:伊藤塾 司法試験科

伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

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