【司法試験】働きながら合格できる!社会人がもつ5つの最強メリット

伊藤塾塾長の伊藤真です。
私は、社会人の皆さんにぜひ司法試験に挑戦していただきたいと思っています。
社会人の方は当然、働きながら司法試験の勉強をしなければなりません。
実は、働きながら司法試験を受験していくことは、たくさんのメリットがあるんです。
法律をまったく勉強したことがないという方が、社会人になってゼロから法律を勉強して司法試験に合格し弁護士になるなんてことは、すごくハードルが高そうな感じがしますよね。
確かに、楽して司法試験に合格なんかできません。それなりに大変です。
社会人は学生に比べてハンディがあるんじゃないのか、不利なんじゃないのかと考えている方が時々いらっしゃるのですが、実はそうではありません。
社会人であることは、司法試験受験において大きなアドバンテージ、メリットになるのです。
※動画はコチラから↓
【目次】
社会人にオススメな予備試験ルート
メリット1:司法試験は大人の試験
メリット2:ゴールからの発想が重要
メリット3:法的事例を知っている
メリット4:自己マネージメント能力とバランス感覚
メリット5:失うものがない
成功の秘訣は、限られた時間と明確な目標設定
FESTINA LENTE ゆっくり急げ
社会人にオススメな予備試験ルート
社会人の方が司法試験に合格して弁護士になっていくルートは2つあります。
1つが、法科大学院に入学してから司法試験を受けて法律家になるというルート。
もう1つが、予備試験に合格してから司法試験を受けて法律家になるというルートです。
この2つのルートのうち、社会人の方には予備試験ルートをオススメしています。
法科大学院に通うとなると、多くの場合は仕事を辞めて通わなければいけないことになります。この場合、学費や生活費などの蓄えがないとなかなか難しいし、また仕事を辞めるとなるとこれはけっこう大きなリスクになるのではないかと思います。
それに対して予備試験のルートの場合、今の仕事を続けながら、隙間時間などを見つけて勉強をコツコツ続けていけば、司法試験に合格して法律家になることは十分可能です。
ですから、今の仕事をそのまま続けながら司法試験に挑戦してみようという社会人の皆さんには、この予備試験ルートをオススメしています。
予備試験というのは司法試験の予備の試験ですから、予備試験に合格した方は、よほど体調が悪かったり、仕事が忙しくて全く準備ができなかったという方を除き、ほぼ司法試験に合格できます。
令和3年度の合格率を見てみると、司法試験全体の合格率が約41.5%、法科大学院出身者全体の合格率が約34.6%なのに対し、予備試験合格者の司法試験合格率は実に約93.5%です。
※YouTube動画内では、2017年のデータに基づいてお話しています。
この数字を見ても、予備試験ルートが一番確実に法律家になっていくルートだと言えるでしょう。
【令和3年(2021年)司法試験法科大学院等別合格者数等】
受験者数 | 合格者数 | 合格率% | |
予備試験合格者 | 400 | 374 | 93.5 |
京都大法科大学院 | 185 | 114 | 61.6 |
一橋大法科大学院 | 110 | 64 | 58.2 |
慶応義塾大法科大学院 | 227 | 125 | 55.1 |
早稲田大法科大学院 | 231 | 115 | 49.8 |
東京大法科大学院 | 199 | 96 | 48.2 |
神戸大法科大学院 | 113 | 47 | 41.6 |
大阪大法科大学院 | 115 | 47 | 40.9 |
法科大学院合計 | 3,024 | 1,047 | 34.6 |
総計 | 3,424 | 1,421 | 41.5 |
メリット1:司法試験は大人の試験
大人の試験?なんだそりゃと思われるかもしれませんが、法律、特にこの司法試験の世界はそうなのですが、単なる知識を丸暗記する試験ではないんです。
世の中にはいろいろな試験があります。例えば運転免許試験などは道路交通法という法律の知識を確認する試験です。
しかし、この司法試験は単に知識を確認する試験ではなく、知識を使いこなす力があるかどうかが試される試験と言えます。
知識を使いこなすとは、何か問題が起こったとき、その問題を解決するために必要な法律に当てはめながらその問題を解決していくことなのです。
まさに「問題を解決する能力」が求められているのが司法試験なのです。
社会人の皆さんは、日々のお仕事の中で毎日新しい問題が生じ、その問題解決にあたっているはずです。
実はそれが試験の問題として問われる形になります。
事件が起こった時それをどう解決したらいいかという問題解決能力が試されるのです。
それは、社会人の皆さんが日々お仕事の中でやっていることそのままです。
しかし学生の場合、こういうことをやっている人は決して多くないと思います。
私も学生時代には、問題解決をしようなんてあまり考えていなかったものです。
でも社会に出たらいろんな問題にぶち当たる。それをどう解決するか、その頭の使い方を問われるのが司法試験なのです。
したがって、社会人の皆さんにとってこれはむしろアドバンテージと言えるでしょう。
メリット2:ゴールからの発想が重要
これは仕事と同じです。
仕事でも、明確なゴールや目標を設定して、それを達成するため必要なことは何なのかを逆算して考えますよね。
そのゴールからの発想は、実は司法試験の勉強でもっとも重要な勉強の仕方のポイントなんです。
合格するためには何が必要なんだろうか、どういう答案を書けばよいのか、そのゴールを明確にして、そのためには何を今準備をしなければいけないんだろうと考える。
まずしっかりと目標を立て、それを実行してみてうまくいったかどうか検証してみる、そしてうまくいかないときには修正してまたアクションを取るという PDCAのサイクル。
これも日々、社会人の皆さんがお仕事でやっていることで、司法試験の勉強というのもまさにこれなんです。
それと、優先順位をどう付けるかということもとても重要です。
司法試験の勉強は、やらなくちゃいけないように見えることが膨大にあるのですが、実は本当にやらなければいけないことはかなり限定されるんです。
本当に必要なこと、やらなければいけないことを優先順位をつけて、優先順位の高いものからしっかりとやっていく。これも普段の仕事で皆さんがやってることですよね。
ですから、司法試験の勉強だからと言って特別な思いを持つ必要はありません。
今までの仕事でやってることをそのままただ中身を勉強に置き換えればいいだけ。
これはお仕事をしている社会人にとっては大きなアドバンテージです。
メリット3:法的事例を知っている
社会に出ると、様々な形で法的な問題を扱っているはずです。
例えば、仕事ではなくても部屋を借りたりするとき契約書にサインしたことがあるという方
は多いのではないでしょうか。
ところが学生の場合、契約書を見たこともサインしたこともないのが普通だろうと思います。
社会人の皆さんは、日々の業務の中で法的な事例に無意識のうちに触れてるはずなんですね。
そして、そういった法律問題を感覚として体験しています。
法律問題とは結局バランスなんです。
相手の言い分と自分の言い分をどうバランスを取ったらいいのかということ。
お客様からクレームが来た時にどう答えたらいいのか、どの辺がバランスがいい落としどころなのか。部署同士がぶつかり合ったときに、その部署同士をどうやってうまく折り合いをつけて、バランスのいい落とし所のところで妥協していくのか。それは、実は法律問題と全く同じ、法律の解決の仕方と全く同じなんです。
その時に、「社会常識」によって判断をしていく、実はこれが法律の世界なんです。
ひょっとして皆さん、法律の世界では「条文がこうなってます、法律がこうなってますから、仕方ありません、諦めてください」なんて、すごく厳しくて冷たくて硬い、そんなイメージを持っていませんか?
実はそうではありません。
法律の世界はとても柔軟なクリエイティブな世界なんです。
常識に合わせたバランスのいい結論をどう導くのか、実はそこが試されます。
ですから、常識的なバランスのいい結論、いわゆる落とし所それを見つけて、そこにたどり着くにはどう理屈をつけたらいいのかと理屈が後付で出てくる、そういう世界なんです。
つまり、社会常識があることがとても大切です。
実は、予備試験や司法試験の答案を書くときに「当てはめ」というのが重要なんですけれど、なにか事件を解決する時には法律をその事件に当てはめて考えていきます。
この「当てはめ」というのはまさに具体的な比較衡量(ひかくこうりょう)、これは簡単に言えばメリットとデメリットを比較するということです。
例えば、この価格でこの新製品を発売したならばどういうメリットがあるのか、競合他社に勝てるかもしれないがひょっとするとお客様から共感いただけないかもしれない、というようにメリット・デメリットを比較しながら物事を進めていくということは日々の業務の中でやっておられますよね。
実は司法試験の答案の中でも、この法律でこういう解決をしたらこんなメリットがある、しかし逆にこういうデメリットもあるんじゃないか、だからこうすべきではないかという「当てはめ」をしていくんです。
まさにこれは社会人の皆さんが日々お仕事の中でやってること。
答案を作る上で一番重要なポイントを、もうすでに仕事の中でやっていて訓練ができているということなのです。
メリット4:自己マネージメント能力とバランス感覚
社会人の皆さんは、健康管理なども含めた自己管理能力、セルフマネジメント能力があります。
加えて、多くの方は時間管理能力もあるはずです。
そして、普通の人は仕事だけやればいいわけではないですよね。
仕事と家庭、自分自身の健康、プライベート、趣味とか楽しみだとか、そういったことをうまくバランスをとりながら日々過ごされていると思います。
このバランス感覚ってとっても大切なんです。
法律家にとってどんな能力が一番重要なんですかと時々聞かれることあるのですが、もちろん論理的な思考力だとか、いろいろな能力があるにこしたことはありません。
しかし、一番大切なものの一つが「バランス感覚」だと私は思っています。
様々なものをうまくバランスをとりながら調整していくこと。
司法試験の勉強においては、うまくバランスを取りながら無理をしないで続けるということが実はとても大切なことなんです。
メリット5:失うものがない
私はよく、司法試験はローリスクでハイリターンだと話しています。
司法試験は本当にリスクが低い、ローリスク。でもよくよく考えてみたらノーリスク。
司法試験の勉強をやって失うものなど何一つないということです。
もし、自分にとってこれちょっとリスクじゃないかなと思うことがあるならば、ぜひ紙に書き出してみてください。
時間をとられるとか、お金がかかるとか、合格しなかったら全部無駄になっちゃうんじゃないかとか。紙に書き出してみると、リスクだと思ってたことが、これ本当にリスクか?と思うようになると思います。
まず第一に、今お仕事をされていて生活が保障されています。
学生はそうはいきません。周りのみんなが就活して、もう就職決まっている友達ばっかりの中で、自分の将来は何もまだ決まってない。そのまま大学を卒業してしまうこともあるわけです。大学を卒業してしまうと不安ですよね。
周りはみんな就職している中で、自分だけ大学卒業したけど何も決まっておらず司法試験の勉強をコツコツやっているわけですから。その時の心理的なプレッシャーと言ったらどれだけのものだろうか。想像すればわかるかと思います。
でもみなさんは今安定したお仕事があるわけです。
安定した仕事があるということは、合格しようが不合格だろうが、今の仕事を失うわけではない、生活が保障されてるので心配はいらないという気持ちになれるわけですよね。
そしてなによりも、司法試験や予備試験を勉強することは、仕事にも皆さんの生活にも役に立つことばかりなんです。
営業マンだろうが商品開発だろうが企画だろうが研究者だろうが、法律と無関係で仕事できる世界なんて一つもないんです。すべて世の中の出来事は法律が下支えしていますから。
その法律を意識してない知らないだけなんですね。
ですから、この伊藤塾で学ぶことで、法的なものの考え方や法律の基礎的な知識を知ることによって、実は仕事にもすごく活きてきます。
そして普段のプライベートな生活でも、例えば介護問題、相続問題、不動産取引に関することだとか子供の学校での問題などありとあらゆる問題において、実は伊藤塾で学んだ法的なものの考え方や知識を活かすことが出来るんです。
全く無駄になんかならないのです。
しかも合格した後は、それまでのお仕事の経験がすべて生きるのですから、すべてが糧になります。
学生は社会のことを何にも知らないまま、司法試験に合格していきます。
合格した後、事務所に就職します。さて名刺はどうやって出す?電話はどうやってとったらいい?取引先に行ったときどういう挨拶の仕方をしたらいい?何も知らないわけです。
ゼロから学ばなきゃいけないんです。名刺の出し方から学ばなくちゃいけない。
ところが、社会人の皆さんはそんな社会常識、ビジネスマナーを含め、業界のことについては十分な知識と経験を持っておられるわけです。
そのようなことを含めて、社会人経験があることは司法試験に合格した後の就職の際にも有利ですし、弁護士として仕事をするうえでは極めて大きなアドバンテージになります。
社会人として司法試験の勉強すること、それは決してリスクでもなんでもないんだということです。
成功の秘訣は、限られた時間と明確な目標設定
私はいつも、成功の秘訣というのは「限られた時間と明確な目標設定だ」と話しています。
社会人として忙しい、時間的な制約がある、時間が足りない…それが、実はアドバンテージだし、メリットだと思っています。
「限られた時間と明確な目標設定」ということが成功の秘訣だということは、まさに社会人であるということこそ最大の強みなんだと思うのです。
それは決してデメリットでもリスクでもない。
社会人として司法試験に合格していくということは、皆さんの人生にとって大きな価値のあることですし、また司法試験の勉強をする上で社会人であることは最大の強みなんだということをぜひ知っていただければと思います。
FESTINA LENTE ゆっくり急げ
伊藤塾ではいつもこんな言葉を使います。
FESTINA LENTE=ゆっくり急げというラテン語です。
慌てる必要はない。何があっても あわてず 焦らず絶対に最後まで諦めない。
一歩一歩前に進んでいくこと。それで十分合格に近づいていきます。
伊藤塾で正しい方向さえ教えてもらえれば、あとは皆さんのおひとりおひとりのペースで一歩一歩進んでいけばよい。人と比べる必要はありません。一歩一歩前に進んでいけば、必ずゴールに到達できます。
そして合格した後、活躍できる法律家の世界が待ってますので、ぜひ今までの社会人経験を生かして挑戦していただきたいなと思います。
次に夢を実現するのはあなたです。
ぜひこの伊藤塾で一緒に勉強しましょう。お待ちしてます。
伊藤塾では、「盤石な基礎」と「合格後を考える」を指導理念に、司法試験合格はもちろんのこと、合格後の活躍まで見据えたお一人おひとりへの丁寧なサポートで、受講生の皆様を全力で支えています。
無料の体験受講や説明会も実施していますので、司法試験の受験に興味をお持ちの方は、ぜひ一度伊藤塾までお問い合わせください。
2024年 司法試験合格者1,592人中 1,436名(90.2%)※12024年 予備試験合格者 449人中 405名(90.2%)※2
が伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座698名、講座・答練337名、模試401名)
※2(講座内訳:入門講座231名、講座・答練126名、模試48名)
なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

著者:伊藤塾 司法試験科
伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

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司法試験入門講座
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