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答練とは?予備試験・司法試験対策における答練の重要性について徹底解説

2025年03月04日

 
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「答練って意味あるの?自分で時間測って問題を解けばいいのでは?」
「答練がついている予備校の入門講座を受講したほうがいいだろうか」

このように、答練を受けるべきかお悩みの方も多いかと思います。

予備試験・司法試験の天王山となるのは論文式試験です。

そのため、試験対策の中心は論文の勉強になるかと思いますが、そのうちの一つとして予備校が主催している論文式試験の答練(答案練習会)に参加するという方法があります。

答練では本番に近い状況で問題を解くことにより、当日の雰囲気を事前に体感し、当日のプレッシャーの中でも答案を最後まで書ききる事前対策としてかなり効果的です。

この記事では、答練の重要性や受講するにあたっての注意点、答練を受ける際のポイントなどを紹介していきます。

予備試験・司法試験対策で答練を受けるべきか迷っている方や、答練の受け方がイマイチよくわからない方などはぜひ最後までお読みいただき参考にしていただけると幸いです。

【目次】
1.答練とは?答練は受けるべきか否か
 1-1.効果的にアウトプットをする事ができる
 1-2.予備校に添削をしてもらえる
 1-3.相対評価で自分の現在の立ち位置を知ることが出来る
 1-4.本番に近い環境で練習ができる
 1-5.司法試験・予備試験に熟知した予備校が作成した質の高い問題
 1-6.充実した解説は復習に最適
2.答練を効率良く受けるために
 2-1.答練の日程を早めに確定する
 2-2.友人と一緒に受講する
 2-3.添削は必ずしてもらう
3.まとめ 

 

1.答練とは?答練は受けるべきか否か

予備校で入門講座等を受講すると、講義の他に答練がついてくることが多いと思います。

答練とは、受験指導校(予備校)などが行う答案練習会のことで、充実した解説や添削を受けられる点が魅力です。

講義がインプットにあたり、答練がアウトプットの役割を担っていますが、費用を抑えるために、あえて答練をつけるべきか悩んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと、予備試験・司法試験に合格するために答練は必須であると言えるでしょう。

以下、その理由について詳しく説明していきます。

 

1-1.効果的にアウトプットをする事ができる

予備試験・司法試験の勉強で一番重要なことは、インプットを終えた後、もしくはインプットと併行してアウトプット中心の勉強をする事です。

予備試験・司法試験は試験範囲が膨大です。その試験範囲の知識を効率よく吸収するためには、アウトプットを定期的に行うことが重要です。

答練で出題される問題は、予備校作成の新作問題であることが多いため、自分の頭で回答を捻り出す必要があります。

そのため、持っている知識をどのように実際の問題処理に適用するのかを学ぶことができ、間違えた問題については知識を再確認することで、より記憶に残りやすくなるのです。

インプットした知識の使い方を覚え、知識を定着させるために、答練を有効活用しましょう。

 

1-2.予備校に添削をしてもらえる

答練の一番のメリットは、予備校に添削してもらうことにより、自分の答案を客観的に判断できるというところにあります。

論文式試験ではマークシートではなく、記述形式で答案を作成します。

そのため、自分では完璧な答案を作成したと思っていても、それが採点者に理解・評価されるように表現できていなければ、答案としての評価には繋がりません。

そのため、自分が書いた答案を、予備試験・司法試験対策を熟知している第三者に添削してもらう事は、自分の答案が読み手に伝わるかどうかを客観的に判断できる非常に有効な方法であるといえるのです。

勉強仲間や先輩、ロースクールの教授など、周囲の方に添削してもらえるのであればそれでもいいでしょう。

しかし、採点基準がしっかりしていない場合、画一的な採点をするのは難しいと言えます。

また、法律の知識があるのと採点することができるのはまた別の話なので、採点に慣れていない方が採点すると効果的な学習をすることができません。

その点、予備校の添削であれば経験豊富な司法試験合格者が質の高い添削をしてくれたうえ、今後の学習のアドバイスを与えてくれます。また、添削は採点の質を担保するため採点表に基づいて採点されます。そのため採点者の主観ではなく、客観的に自分の弱点を判断することが出来ます。

添削をしてもらうのであれば出来れば予備校を利用して、質の高い添削と指導を受け、効率良く勉強できるようにしましょう。

 

1-3.相対評価で自分の現在の立ち位置を知ることが出来る

答練や模試は全国の受講生が受けるため、その相対評価の中での自分の現在の立ち位置を把握することができます。

予備試験・司法試験は、相対評価で点数がつく試験なので、自分の答案が相対評価されるとどれくらいの順位になるのかという相場感を確かめることができるでしょう。

相対評価は、母数が多ければ多いほどその正確性は増していきます。

例えば、ロースクールの自主ゼミなどで答練をしたとしても、そこまでの母数が期待できないため、相対評価において自分がどれくらいの位置にいるのかという事は把握できないのです。

その点、予備校の答練であれば、その規模から正確な自分の位置の把握ができるでしょう。

また、ある程度の相場感を感じ取ることが出来れば、「この問題は判例や学説に関する的確な理解が求めらていて、それを書けなければ他の受験生に書き負けるな」「これは現場思考問題だから奇をてらうことなく当てはめを丁寧に書こう」など、どの程度書ければ相対評価で上に行けるかという事がなんとなくわかるようになってきます。

さらに、予備校の答練であれば得点分布や上位答案などを公表してもらえるため、何をどこまで書けば評価が高かったのかを確認することができます。

 

1-4.本番に近い環境で練習ができる

予備試験は1日に最大で6時間30分、司法試験は1日に最大で7時間、集中して問題を解くことになりますので、それ相応の集中力が必要になります。

また、制限時間内に、大勢の受験生の中で集中して答案を書ききるのは、試験慣れした人でなければなかなか簡単なことではありません。

その点、予備校の答練や模試であれば、大勢の受講生の中で、本番と同じ時間割で答案を書く練習ができるため、事前準備としては最適であると言えます。

また、初見の問題に触れて瞬間的に答案構成したり、制限時間内に書ききれる現実的な答案の分量を身体に染み込ませる事ができるのも、答練のメリットのひとつであると言えます。 

答練を本番に見立てて、答練までにここまでのインプットを終わらせる、などペースメーカーとして利用することも良いでしょう。

 

1-5.司法試験・予備試験に熟知した予備校が作成した質の高い問題

実際の過去問を利用した過去問答練は別として、基本的に答練で出題される問題は予備校が作成した新作問題になります。

予備試験・司法試験では必ず未知の問題が出題されます。たとえ重要論点に関する問題であっても、必ずどこかに「ひねり」が加えられているのです。

それは、予備試験・司法試験が「考える力」を試すものであるためで、論点や判例の知識を記憶しているかどうかを試す試験ではなく、「考える力」なくしては試験問題に対応することはできません。

予備試験・司法試験に熟知した予備校が作成した練りに練った良問であれば、現場思考力を養う事ができるでしょう。

また、今後問われる可能性まで視野に入れた出題がされるため、答練と似たような問題が出題される事もあり得るのです。

 

1-6.充実した解説は復習に最適

参考答案や模範答案に書かれている知識や論点を追うだけでなく、指導経験豊富な実力のある講師が、受験生が苦手とするポイントを押さえ、本試験を見据えて、「時間内に合格答案を仕上げる」という観点から実践的指導を行うため、答案作成力を鍛える事が出来ます。

また、添削してもらった内容に対して、答案を作成した際に迷いが生じた点や答案上には書かなかった点など、自分自身の答案に即した質問をすることで疑問や不安を明快に解消することができ、効率的な復習をすることが可能になります。

 

2.答練を効率良く受けるために

答練を効率よく受けるには、どのようすれば良いのでしょうか。

答練を受ける際のポイントを解説していきます。

 

2-1.答練の日程を早めに確定する

答練を本番に見立てて定期的に受けることで、ペースメーカーとしての役割を期待することが出来ます。

そのため、なるべく早い段階から答練の予定を決め、そこに併せて細かい学習計画を立てる事で効率良く勉強を進める事ができるでしょう。

また、早い段階から添削をしてもらうことで、答案作成において癖がついてしまう事を避ける事もできます。

評価される答案はどのような答案なのかを早い段階で理解し、採点者にとって読みやすい答案の作成の型を早い段階から体に染み込ませるためにも、なるべく早めに答練の予定を立てるようにしましょう。

 

2-2.友人と一緒に受講する

答練にありがちな失敗談として、「まだ出題範囲のインプットが終わってないから答練を受けるのはやめよう」と、受け控えてしまうということがあります。

一人で受講しているとどうしても答練を後回しにしてしまう傾向があります。

その点、友人と一緒に受講するのであれば、自分本位な考え方をしなくなるため、答練の優先順位を保つことができるでしょう。

また、会場実施が多く設けられる模試では、会場に通う事で現場の雰囲気を体感することができ、より本番に近い状態で試験を受ける事ができます。

ご自身の状況にもよりますが、出来れば模試は通学での受講をおすすめします。

 

2-3.添削は必ずしてもらう

分かった気になって、実際には採点者に読みにくい、評価されない答案を作成しないよう第三者に添削してもらい、自身の答案を修正して行く必要があります。

論点は落としていないか、法的三段論法を守って書けているか、言葉使いはどうかなど、第三者に確認してもらう事で実践的な答案作成力は身につくため、出来る限り添削はしてもらうようにしましょう。

※関連記事
司法試験論文式試験における上位答案の書き方|法的三段論法とは?

 

3.まとめ

◉予備校答練は必ず受けるべき。
◉答練をペースメーカーとして効果的なアウトプットを心がける。

当記事では予備試験における答練の重要性について解説してきました。

本番に近い環境で、質の高い問題を解き、質の高い添削が受けられ、充実した解説も手に入る。

これらが一度に経験できるのが答練です。

伊藤塾では、「盤石な基礎」と「合格後を考える」を指導理念に、司法試験合格はもちろんのこと、合格後の活躍まで見据えたお一人おひとりへの丁寧なサポートで、受講生の皆様を全力で支えています。

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著者:伊藤塾 司法試験科

伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

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