令和6年度(2024年度)予備試験の最終合格発表はいつ?結果と今後すべきことを解説

令和6年度(2024年度)予備試験は、7月に短答式試験、11月に論文式試験、令和7年(2025年)1月に口述試験が行われ、2月6日(木)午後4時ごろに合格発表が行われました。
当記事では、令和6年度(2024年度)の予備試験の合格発表と結果に関する情報をまとめました。
予備試験に最終合格された方、また残念な結果となってしまった方、そしてこれから予備試験を受験しようとしている方、それぞれに向けて、これからすべきことを、詳しく解説しています。
【目次】
1.令和6年度(2024年度)予備試験の合格発表まとめ
1-1.合格発表の日程はいつ?
1-2.合格発表の方法は?官報には掲載される?
2.令和6年度(2024年度) 予備試験の結果
2-1.予備試験合格者の司法試験合格率
3.予備試験合格発表後にすべきこと
3-1.予備試験に最終合格した方
3-2.惜しくも合格に手が届かなかった方
4.これから予備試験を目指す方へ
5.まとめ
1.令和6年度(2024年度)予備試験の合格発表まとめ
令和7年(2025年)2月6日(木)に行われた予備試験の最終合格発表について確認していきましょう。
1-1.合格発表の日程はいつ?
予備試験の最終合格発表日は、【令和7年(2025年)2月6日(木)午後4時ごろ】でした。
また、合格証書および口述試験成績通知書が発送されたのは、【令和7年(2025年)2月中旬】でした。
なお、予備試験に最終合格した場合には、6ヵ月以内に作成された戸籍抄本または本籍もしくは国籍の記載のある住民票を、直ちに司法試験委員会宛に送付する必要があります。
1-2.合格発表の方法は?官報には掲載される?
予備試験の最終合格発表は、法務省のWebサイト上で行われました。
(令和6年司法試験予備試験口述試験(最終)結果|法務省)
合格発表では、受験番号のみ発表されるため、氏名等の公表はありません。
また、法務省敷地内や各試験地での掲示発表、および官報公告は行われていません。
なお、電話による合否の問合せや成績に関する問合せは一切できないことに注意が必要です。
2.令和6年度(2024年度) 予備試験の結果
令和6年度(2024年度)の予備試験の短答式試験、論文式試験、口述式試験、最終結果の合格率は、以下の通りです。
試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
短答式試験 | 12,569人 (うち途中 欠席100人) | 2,747人 | 21.86% |
論文式試験 | 2,647人 (うち途中 欠席30人) | 462人 | 17.45% |
口述試験 | 461人 | 449人 | 97.40% |
最終合格率 | 3.57% |
令和6年度(2024年度)の予備試験では、短答式試験の受験者数12,569人に対して、最終合格者が449人、最終合格率は3.57%となっており、ほぼ例年通りの合格率に落ち着いています。
口述試験に関しては、受験者数461人に対して、合格者数が449人、合格率が97.40%となっていることから、論文式試験に合格できれば、かなり高い確率で最終合格できることがわかります。
※令和6年度(2024年度)予備試験の詳しい結果については、こちらの記事をご覧ください。
→【最新】令和6年度(2024年度)予備試験の合格率は?合格点・合格者数・推移についても解説
→令和6年度(2024年度)司法試験予備試験の大学別合格者数・合格率まとめ
2-1.予備試験合格者の司法試験合格率
ここで、令和6年度(2024年度)司法試験における「予備試験合格者の司法試験合格率」を、司法試験全体・法科大学院生(修了者・在学中・合計)と比較してみましょう。
受験者数 | 最終 合格者数 | 令和6年 合格率 | 令和5年 合格率 | |
司法試験 全体 | 3,779人 | 1,592人 | 42.13% | 45.34% |
法科大学院 合計 | 3,304人 | 1,151人 | 34.84% | 40.67% |
法科大学院 修了者 | 2,072人 | 471人 | 22.73% | 32.61% |
法科大学院 在学中 | 1,232人 | 680人 | 55.19% | 59.53% |
予備試験 合格者 | 475人 | 441人 | 92.84% | 92.63% |
参照①:令和5年司法試験法科大学院等別合格者数等|法務省
参照②:令和6年司法試験法科大学院等別合格者数等|法務省
予備試験合格者の司法試験合格率は例年非常に高い数字で推移しており、令和6年度の司法試験では92.84%、令和5年度の試験では92.63%といずれも高い合格率を維持しています。
もちろん、予備試験に合格したからといって、必ず次の司法試験で合格できるというわけではありません。しかし、基礎・基本を重視し、今までの勉強を継続することができれば、かなり高い確率で司法試験も突破できるといえるでしょう。
3.予備試験合格発表後にすべきこと
ここでは、最終合格した方、惜しくも合格にあと一歩手が届かなかった方が今後やるべきことについて解説していきます。
2024年(令和6年)予備試験最終合格発表をうけて|伊藤塾塾長 伊藤 真
3-1.予備試験に最終合格した方
今回の試験で予備試験に最終合格した方は、本当におめでとうございます。
長期間に渡り正しい方向の勉強を継続して行なってきた結果であり、これまでの努力が報われた瞬間だと思います。
次の目標は、最終目標でもある司法試験です。2025年7月に行われる司法試験合格に向けて、奢らず、謙虚に、次の司法試験に向けて準備を進めていただきたいと思います。
予備試験に合格し、油断したことで、司法試験に失敗する人が毎年少なからずいらっしゃいます。ぜひ、最後まで気を抜くことなく、進んでいきましょう。
予備試験ルートで司法試験を受験する場合、ここから新たに知識を入れ直す必要はありません。たしかに、司法試験の問題は予備試験よりも捻りが効いた問題も多く、何も対策せずに高得点が取れる試験ではありません。しかし、予備試験に合格するだけの知識を持っているのであれば、知識量で不足している部分はないのです。
この時期から色々な参考書に手をつけてしまうと、基礎・基本が疎かになってしまい、本番で効率よく得点できない恐れがあります。今までやってきた参考書や過去問、問題演習を繰り返し行ない、司法試験の問題形式に慣れておくことがもっとも重要であることを意識して、今後の勉強を進めてください。
また、試験本番の時間配分や形式に慣れるためにも、受験指導校が実施している答練や模試を活用することもおすすめです。
短答式試験については、予備試験に比べて科目数が少なくなることもあり、対策を疎かにしがちな部分でもありますが、短答式試験で合格点を下回ってしまうと、論文式試験の採点をしてもらえません。そのため、最低限の点数を取れるよう、しっかり対策をしておく必要があります。
具体的には、過去問を繰り返し解くことを心がけてください特に重要度の高い知識は、角度や視点を変えて繰り返し問われているため、過去問を繰り返し解く事は、短答対策として非常に有効な方法となります。
※司法試験の短答式試験の詳しい勉強法については、こちらの記事をご覧ください。
→【最新版】司法試験・予備試験の短答式試験勉強法 総まとめ
※司法試験 論文式試験の勉強法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→【決定版】司法試験論文式の勉強方法総まとめ
→ 司法試験論文式試験における上位答案の書き方|法的三段論法とは?
※司法試験と予備試験の過去問をまとめて掲載していますので、ご活用ください。
→【令和7年度版】司法試験・予備試験の全過去問集
例年、予備試験合格者の司法試験合格率は非常に高い数字となっていますが、合格すると思って対策を怠っていると足元を救われてしまう可能性があります。今年の司法試験で確実に合格を手にするためには、ぜひ受験指導校の対策講座などを利用し、効率良く勉強を進めることが効果的な試験対策になるといえるでしょう。
→司法試験 対策講座案内はこちら
3-2.惜しくも合格に手が届かなかった方
今回の試験で合格まであと一歩手が届かなかった方は、少し休んで、再受験に向けて勉強をスタートされることと思います。まずは、なぜ合格に手が届かなかったのか、その原因を明確にするところから始めましょう。自分に足りない点を把握し、その弱点を次の試験までに克服することに力を入れてください。
ただし、基本的にはこれまでしてきた勉強方法を変える必要はなく、今までやってきたテキストや過去問を繰り返すことを重視することをおすすめします。
思うような結果が出ないときは、人間誰しも新しいことに手を出しがちですが、なかなか合格できない一つのパターンとして、参考書や問題集の手を広げすぎてしまうことが挙げられます。100の曖昧な知識より10の確実な基礎知識を身につけることを意識して、盤石な基礎力と、論文を書く力を養うことに力を入れてください。
選択科目の勉強や、苦手科目の対策、1から基礎力を身につけたいと考えているのであれば、伊藤塾の各種講座を利用して、効率良く勉強を進めるのもおすすめです。
→ 2024年合格目標 予備試験対策おすすめパック|伊藤塾
今年の試験、特に口述試験で涙を呑んでしまった方は、非常に悔しい思いをされたと思います。
しかし、1度短答式試験や論文試験に合格しているということは、合格するための知識は十分だということになります。あとは今までの勉強を継続して行ない、最後までモチベーションを保つことさえできれば、次の試験では必ず明るい未来をもたらしてくれるでしょう。
諦めずに勉強を続ければ必ず合格を手にすることができます。少し休んだら、悔しさをバネにしてまた合格に向けて歩き出しましょう。
※予備試験の口述試験の対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→予備試験の口述試験とは?傾向と対策を徹底解説!
4.これから予備試験を目指す方へ
これから予備試験合格を目指す方は、いち早く試験対策を始めて、最短での合格を目指すことをおすすめします。
予備試験や司法試験で合格するための力をつけるためには、法律知識のインプットだけではなく、論文式試験で合格点をとるために、徹底して”書く力”を身につける必要があります。
試験範囲が広いため、どうしてもインプットを重視した勉強をしてしまいがちですが、学んだ知識を定着させるためにも、インプットと並行してアウトプットの訓練をすることが非常に重要です。過去問を中心としたアウトプットを重ねることで、どんな問題でも対応できるだけの答案の型を身につけることができるでしょう。
また、学べば学ぶほど深入りしてしまいがちな法律の勉強ですが、勉強を進める際は、徹底して基礎・基本を身につけることを意識して勉強を進めてください。予備試験合格に必要な力は、学者しか分からないような高度な議論を知っているかどうかではなく、受験生なら誰でも知っているような基本的な知識を、本番の答案上で表現する力です。学説やマイナーな判例知識をインプットすることばかりに注力してしまうと、いつまで経っても合格を手にすることができません。
予備試験の合格率は例年3〜4%程度で推移しており、法律系の資格試験の中でも難しい試験であることは間違いありません。しかし、予備試験に合格することができれば、90%以上の確率で司法試験に合格することができます。
盤石な基礎力を身につけ、徹底してインプットとアウトプットを繰り返すことを意識して勉強を進めていけば、誰でも必ず合格を掴むことができるでしょう。
「合格後」のそれぞれの夢に向かって、ぜひ一緒に頑張りましょう。
※予備試験の勉強法については、以下の記事で詳しく解説しています。
→【最新版】司法試験・予備試験の短答式試験勉強法 総まとめ
→ 予備試験で評価される論文の書き方|答案構成のコツを徹底解説
→【完全版】予備試験論文式の勉強法総まとめ
5.まとめ
令和7年度(2025年)の予備試験の最終合格発表日は、【令和6年(2024年)2月1日(木)午後4時ごろ】に、法務省のホームページ上で行われました。
見事合格を手にされた方は、気を抜くことなく、令和7年(2025年)7月に行われる司法試験合格に向けて対策を始めましょう。
合格にあと一歩手が届かなかった方は、自分に足りないものを分析し、次の予備試験合格に向けて万全の対策を練っていきましょう。
予備試験合格にもっとも必要な力は、盤石な基礎・基本と論文を書く力、本番の試験で未知の問題に対して柔軟に対応できるだけの現場力です。過去問や問題演習、答練や模試などを有効活用して、アウトプットの訓練を重ねることを心がけてください。
伊藤塾では、予備試験合格を本気で目指す受験生をサポートしています。ぜひ一緒に合格を目指して歩き始めましょう。
2024年 司法試験合格者1,592人中 1,436名(90.2%)※12024年 予備試験合格者 449人中 405名(90.2%)※2
が伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座698名、講座・答練337名、模試401名)
※2(講座内訳:入門講座231名、講座・答練126名、模試48名)
なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

著者:伊藤塾 司法試験科
伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

伊藤塾 司法試験科
司法試験入門講座
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