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【最新】令和6年度(2024年度)予備試験の合格率は?合格点・合格者数・推移についても解説

2025年03月04日

 
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【最新】令和6年度(2024年度)予備試験の合格率は?合格点・合格者数・推移についても解説

令和6年(2024年)に実施された予備試験の最終合格発表が、令和7年(2025年)2月6日に行なわれました。

今回、予備試験を受験した方や、来年以降の予備試験受験を考えている方にとって、今回の結果や合格率がどのように推移しているのか、気になる方も多いと思います。

そこで、当記事では、令和6年度(2024年度)予備試験の最終合格発表の結果とともに、短答式試験・論文式試験・口述試験ごとの合格率の推移のほか、大学生や法科大学院生、社会人の合格率の推移などについてもご紹介していきます。

今後の予備試験合格を目指す方の参考になれば幸いです。

 

【目次】
1.令和6年年度(2024年度)予備試験の最終合格率は?
 1-1.短答式試験の合格率の推移
 1-2.論文式試験の合格率の推移
 1-3.口述試験の合格率の推移
 1-4.予備試験の最終合格率の推移
 1-5.伊藤塾受講生の予備試験合格占有率と予備試験ルートからの司法試験合格占有率
2.予備試験の合格点の推移
3.予備試験合格者の様々なデータ
 3-1.性別
 3-2.年齢別
 3-3.職種別
 3-4.最終学歴別
4.大学生の予備試験合格率の推移
5.法科大学院生の予備試験合格率の推移
6.社会人の予備試験合格率の推移
7.予備試験合格のポイントは論文式試験をいかに突破するか
8.予備試験の過去問リンク
9.まとめ

 

1.令和6年年度(2024年度)予備試験の最終合格率は?

まずは、令和6年度(2024年度)の予備試験の結果を令和5年度の結果と比較しながら確認してみましょう。

【各試験別合格者数と合格率】

 令和6年度令和5年
出願者15,764人16,704人
受験者12,569人13,372人
短答合格者2,747人2,685人
論文合格者462人487人
最終合格者449人479人
最終合格率3.57%3.58%

 

【男女別合格者数】

 令和6年度令和5年度
男性合格者354人
(78.84%)
400人
(83.51%)
女性合格者95人
(21.16%)
79人
(16.49%)

 

【合格者の年齢】

 令和6年度令和5年度
最低年齢17歳16歳
最高年齢66歳69歳
平均年齢26.60歳26.91歳

参照:令和5年司法試験予備試験口述試験の結果|法務省

令和6年度(2024年度)の予備試験は、受験者数12,569人に対し、最終合格者数449人、最終合格率が3.57%という結果になり、合格率は昨年度とほぼ横ばいとなりました。また、男女別合格者数と男女比については、女性の合格者数と比率が伸び、令和3年度に次ぐ2番目に高い合格率となりました。

また、令和6年度予備試験の最年少合格者は17歳、最高齢合格者は66歳、合格者の平均年齢は26.6歳でした。

なお、最年少合格者は、伊藤塾入門講座の受講生です。下記は、17歳(高校2年生)で予備試験最年少合格を果たしたA.Cさんの合格直後のメッセージです。

【令和6年度予備試験合格メッセージ】
高校2年 A.Cさん
質問制度で、沢山の的確なアドバイスをいただき、伊藤塾の教材のみで、ギリギリまで高校の部活と両立して一年合格を果たせました。本当にありがとうございます

 

※令和5年度(2023年度)の予備試験に史上最年少16歳(高校1年)で合格した伊藤塾受講生の早川 惺(はやかわ しょう)さんの合格体験記はこちらをご覧ください。
伊藤塾のカリキュラムを徹底活用して最年少合格!
さらに早川 惺さんは、令和6年度(2024年度)の司法試験においても現在の司法試験史上最年少17歳(高校2年生)で見事合格されました。司法試験の合格体験記はこちらをご覧ください。
基礎マスターが、司法試験の合格に間違いなく最重要

法律の勉強に早すぎることも遅すぎることもありません。

法曹の多様性を目指す伊藤塾では、年齢や学歴に関係なく、様々なバックグラウンドを持つ方々が司法試験にチャレンジし、法曹の道に進まれることを常に応援し続けています。

 

1-1.短答式試験の合格率の推移

【短答式試験】の合格率の推移は次の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
令和6年度12,569人2,747人21.86%
令和5年度13,372人2,685人20.08%
令和4年度13,004人2,829人21.75%
令和3年度11,717人2,723人23.24%
令和2年度10,608人2,529人23.84%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

令和6年(2024年)に行なわれた予備試験短答式試験の結果は、受験者数12,569人に対し、合格者数が2,747人、合格率は21.86%という結果でした。

受験者数は減少しましたが、合格者数や合格率は上昇しました。

 

1-2.論文式試験の合格率の推移

【論文式試験】の合格率の推移は次の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
令和6年度2,647人462人17.45%
令和5年度2,562人487人19.01%
令和4年度2,695人481人17.85%
令和3年度2,633人479人18.19%
令和2年度2,439人464人19.02%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

令和6年(2024年)に行なわれた予備試験論文式試験の結果は、受験者数2,647人に対し、合格者数が462人、合格率は17.45%となり、合格者数、合格率ともに過去5年間でもっとも低い数値となりました。

 

1-3.口述試験の合格率の推移

【口述試験】の合格率の推移は次の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
令和6年度461人449人97.40%
令和5年度487人479人98.36%
令和4年度481人472人98.13%
令和3年度476人467人98.11%
令和2年度462人442人95.67%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

令和7年(2025年)に行なわれた予備試験口述試験の結果は、受験者数461人に対し、合格者数が449人、合格率は97.40%となり、4年ぶりに98%を下回ったものの、依然として高い合格率を維持しています。

口述式試験の合格率は例年95〜98%前後で推移しており、過去5年間では1度も合格率が95%を下回ったことがありません。

このことから、論文式試験に合格できれば、よほどのことがない限り、高い確率で予備試験に最終合格できることがわかります。

 

1-4.予備試験の最終合格率の推移

予備試験の最終合格率の推移は次の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
令和6年度12,569人449人3.57%
令和5年度13,372人479人3.58%
令和4年度13,004人472人3.63%
令和3年度11,717人467人3.99%
令和2年度10,608人442人4.17%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

 

令和6年度(2024年度)の予備試験の最終合格率は、受験者数12,569人に対し、合格者数が449人、合格率は3.57%という結果となりました。

最終合格率は、例年4%前後で推移していましたが、令和6年度の試験においても例年通りの合格率に落ち着いたところを見ると、今後も予備試験の合格率は4%前後で推移していく可能性が高いと考えられます。

法科大学院最終学年の在学中司法試験受験が始まって2年目となる令和6年度(2024年度)の予備試験も、合格者数および合格率ともにほぼ例年通りという結果となったことから、法科大学院在学中受験が可能な現在においても、依然として法科大学院を経由しない予備試験ルートの重要性は高いことがわかります。

※予備試験合格者が司法試験に強い理由を、こちらの記事で詳しく解説しています。

なぜ予備試験合格者の司法試験合格率は高いのか?その理由について解説

 

1-5.伊藤塾受講生の予備試験合格占有率と予備試験ルートからの司法試験合格占有率

ここで、令和6年度(2024年度)予備試験合格者のうち伊藤塾有料講座の受講生が占める割合(予備試験合格占有率)についてご紹介させていただきます。

伊藤塾の令和6年度(2024年度) 予備試験合格占有率は「90.2%」
全合格者「449名中405名」が伊藤塾有料講座受講生でした。
※講座内訳:入門講座231名、講座・答練126名、模試48名

さらに、予備試験ルートからの司法試験合格者のうち、伊藤塾の有料講座を利用したことがある受講生の割合(司法試験合格占有率)についても見ていきましょう。

年度予備試験ルートからの
司法試験合格占有率
令和6年度95.7%
(441名中422名)
講座内訳:入門講座227名、
講座・答練166名、模試29名
令和5年度93.3%
(327名中305名)
講座内訳:入門講座162名、
講座・答練129名、模試14名
令和4年度92.2%
(395名中364名)
講座内訳:入門講座205名、
講座・答練138名、模試21名
令和3年度88.8%
(374名中332名)
講座内訳:入門講座196名、
講座・答練118名、模試18名
令和2年度90.4%
(378名中342名)
講座内訳:入門講座225名、
講座・答練96名、模試21名

予備試験ルートからの司法試験占有率は、過去5年間で88.8%〜95.7%と圧倒的な高い数値で推移しています。

特に、令和6年度の司法試験では、予備試験ルートから司法試験に合格した441名中、95.7%に当たる422名が伊藤塾の有料講座を受講した受講生という非常に高い占有率となりました。

※2024年予備試験に合格された司法試験入門講座受講生の皆様の体験記をぜひご覧ください。

2024年予備試験合格体験記

 

2.予備試験の合格点の推移

予備試験の合格点の推移は次の通りです。

年度合格点
短答式試験論文式試験口述試験
令和6年度各科目の合計
得点165点以上
(270点満点)
245点以上
(500点満点)
119点以上
(126点満点)
令和5年度各科目の合計
得点168点以上
(270点満点)
245点以上
(500点満点)
119点以上
(126点満点)
令和4年度各科目の合計
得点159点以上
(270点満点)
255点以上
(500点満点)
119点以上
(126点満点)
令和3年度各科目の合計
得点162点以上
(270点満点)
240点以上
(500点満点)
119点以上
(126点満点)
令和2年度各科目の合計
得点156点以上
(270点満点)
230点以上
(500点満点)
119点以上
(126点満点)

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

短答式試験の合格点は、概ね160点前後で推移しています。

例えば、令和6年度の予備試験では、合格に必要な点数が165点以上となっているため、一般教養科目を含めて概ね6割程度得点することができれば、短答式試験に合格できる計算となります。

ただし、一般教養科目については、試験範囲も広く試験対策がしづらいという科目の特性上、一般教養科目(60点満点)が0点だったとしても合格できるように、法律7科目で8割(168点)得点することが、予備試験の短答式試験の必勝戦略となります。

また、令和6年度に行われた予備試験の論文式試験の合格点は、500点満点中245点以上、合格に必要な得点率は49%となっています。

今後もこの傾向が続くかは分かりませんが、全体の5割弱得点できれば合格できる試験であることを考えると、基礎・基本をしっかりと身につけ、受験生であれば誰もが得点できるポイントを落とさないような答案作成を心がければ、十分に合格に手が届く試験であると言えるのです。

 

3.予備試験合格者の様々なデータ

ここでは、令和6年度(2024年度)における予備試験合格者の様々なデータをご紹介していきます。

3-1.性別

性別受験者数短答
合格者数
論文
合格者数
最終
合格者数
最終
合格率
男性10,202人2,299人408人400人3.92%
女性3,170人386人79人79人2.49%
合計13,372人2,685人487人479人3.58%

参照:令和6年司法試験予備試験口述試験(最終)結果・参考情報|法務省

受験者数においては男性は女性の3倍強、最終合格者数においては男性は女性の5倍と、合格率含め男女差は依然として大きいことがわかります。

しかし、予備試験が始まった平成23年においては、男性合格者数は女性合格者数の約8倍でしたから、この男女差は年々縮まってきていると言えるでしょう。

 

3-2.年齢別

年齢別受験者短答
合格者
論文
合格者
最終
合格者
最終
合格率
19歳以下127人7人4人4人3.15%
20~24歳3,818人799人287人285人7.46%
25~29歳1,234人242人58人55人4.46%
30~34歳1,081人261人41人40人3.70%
35~39歳1,077人234人26人24人2.23%
40~44歳985人239人17人16人1.62%
45~49歳1,020人245人18人15人1.47%
50~54歳1,017人230人6人5人0.49%
55~59歳850人211人3人3人0.35%
60~64歳672人146人1人1人0.15%
65~69歳372人91人1人1人0.27%
70~74歳208人29人0人0人0%
75~79歳90人12人0人0人0%
80歳以上18人1人0人0人0%
合計12,569人2,747人479人479人3.58%

参照:令和6年司法試験予備試験口述試験(最終)結果・参考情報|法務省

合格者の年齢を見てみると、合格者が1番多い年代は【20〜24歳】で285人、合格率は7.46%となりました。次いで、合格者数が多いのは【25歳〜29歳】で55人、【30歳〜34歳】で40人となっています。

やはり、大学生や法科大学院生など若年層の合格率が高いことがわかります。

 

3-3.職種別

 受験者短答
合格者
論文
合格者
最終
合格者
最終
合格率
公務員1350人335人30人30人2.22%
教職員179人32人4人2人1.12%
会社員2860人556人53人50人1.75%
法律事務
所事務員
237人44人1人1人0.42%
塾教師108人30人0人0人0.00%
自営業616人150人7人6人0.97%
法科大学院生411人50人9人8人1.95%
法科大学院
以外大学院生
32人10人0人0人0.00%
大学生3659人770人281人279人7.63%
無職2669人666人70人67人2.51%
その他
(※)
448人104人7人6人1.34%
総計12569人2747人462人449人3.57%

参照:令和6年司法試験予備試験口述試験(最終)結果・参考情報|法務省

※その他とは、事務所経営者や独立行政法人の職員等、ここで挙げられている職種以外の全ての職種のことを指します。

合格者の職種を見てみると、合格者数及び合格率がともに高いのは大学生で、合格者数が279人、合格率は7.63%となっています。

 

3-4.最終学歴別

最終学歴別受験者短答
合格者
論文
合格者
最終
合格者
最終
合格率
大学卒業5,059人1,235人125人117人2.31%
大学在学中3,716人777人282人279人7.51%
大学中退298人48人3人3人1.01%
法科大学院
修了
1,209人312人15人14人1.16%
法科大学院
在学中
427人51人8人8人1.87%
法科大学院
中退
271人41人5人5人1.85%
法科大学院
以外の
大学院修了
911人199人16人15人1.65%
法科大学院
以外の
大学院在学中
41人12人0人0人0.00%
法科大学院
以外の
大学院中退
91人18人0人0人0.00%
短期大学卒業44人1人0人0人0.00%
短期大学
在学中
1人0人0人0人0.00%
短期大学中退7人1人0人0人0.00%
高校卒業258人33人5人5人1.94%
高校在学中35人4人3人3人8.57%
高校中退41人4人0人0人0.00%
その他160人11人0人0人0.00%
合計12,569人2,747人462人449人3.57%

参照:令和6年司法試験予備試験口述試験(最終)結果・参考情報|法務省

最終学歴別の合格率を見てみると、高校在学中の合格率が8.57%と最も高く、次いで大学在学中の合格率が7.51%と2番目に高い数字になっています。

 

4.大学生の予備試験合格率の推移

大学生(在学中)の予備試験合格率の推移は、以下の通りです。

年度受験者数短答合格率
(合格者数)
論文合格率
(合格者数)
口述合格率
(合格者数)
最終
合格率
令和6年度3,716人20.91%
(777人)
36.29%
(282人)
98.94%
(279人)
7.51%
令和5年度4,015人18.06%
(725人)
40.00%
(290人)
99.31%
(288人)
7.17%
令和4年度3,835人17.52%
(672人)
29.17%
(196人)
100%
(196人)
5.11%
令和3年度3,552人20.72%
(736人)
34.64%
(255人)
98.82%
(252人)
7.09%
令和2年度3,209人22.06%
(708人)
34.75%
(246人)
98.37%
(242人)
7.54%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

大学在学中の予備試験の合格率を見てみると、短答式試験の合格率は概ね20%前後で推移しており、全体の合格率と同程度の合格率となっています。

一方、論文式試験の合格率は30〜40%で推移しており、受験者全体の論文式試験の合格率(17〜19%前後)と比べると、かなり高い水準で推移しているのがわかります。論文式試験の受験者の中には、短答式試験に合格することを目標としていた受験者も一定数含まれることを考えると、実質合格率はさらに高い数字になると考えられます。

口述試験の合格率は、受験者全体の合格率と同様に非常に高い数字で推移しており、98%以上の合格率となっています。

論文式試験の合格率の高さに伴い、最終合格率も受験者全体の合格率よりも高い数字で推移しています。このことから、勉強時間が長くなるほど合格しやすくなるわけではなく、効率の良い勉強をしなければ合格できない試験であることが分かります。

なお、令和5年度の大学別の予備試験合格率については、こちらの記事で詳しく解説しています。

令和5年(2023年)予備試験の大学別合格者数・合格率まとめ

 

5.法科大学院生の予備試験合格率の推移

法科大学院生(在学中)の予備試験合格率の推移は、次の通りです。

年度受験者数短答合格率
(合格者数)
論文合格率
(合格者数)
口述合格率
(合格者数)
最終
合格率
令和6年度427人11.94%
(51人)
15.69%
(8人)
100%
(8人)
1.87%
令和5年度517人12.57%
(65人)
32.31%
(21人)
100%
(21人)
4.06%
令和4年度1,101人23.61%
(260人)
50.77%
(132人)
95.45%
(126人)
11.44%
令和3年度1,095人24.93%
(273人)
37.36%
(102人)
98.04%
(100人)
9.13%
令和2年度1,089人22.96%
(250人)
40.80%
(102人)
95.10%
(97人)
8.91%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

令和5年度(2023年度)から法科大学院最終学年での在学中司法試験受験が始まったことにより、法科大学院生の予備試験受験者数、合格者数、合格率すべてが年々減少しています。

 

6.社会人の予備試験合格率の推移

社会人の予備試験合格率の推移は、次の通りです。

なお、社会人とは、法務省が公表している予備試験合格者の「参考情報」における「職種別」のうち、「公務員、教職員、会社員、法律事務所事務員、塾教師、自営業、その他」の人数を合計したものとします。

年度受験者数短答合格率
(合格者数)
論文合格率
(合格者数)
口述合格率
(合格者数)
最終
合格率
令和6年度5,798人21.58%
(1,251人)
8.15%
(102人)
93.14%
(95人)
1.64%
令和5年度6,184人20.62%
(1,275人)
8.24%
(105人)
97.14%
(102人)
1.65%
令和4年度5,607人21.58%
(1,210人)
8.76%
(106人)
98.11%
(104人)
1.85%
令和3年度4,752人22.92%
(1,089人)
6.98%
(76人)
92.11%
(70人)
1.47%
令和2年度4,253人23.47%
(998人)
8.17%
(81人)
88.89%
(72人)
1.69%

参照:司法試験予備試験の結果について|法務省

社会人の予備試験合格率を見てみると、最終合格率は1.5〜2.0%前後で推移しており、全体の合格率よりも低い数字となっていることが分かります。

社会人の場合、学生や専業受験生と比べ学習時間が捻出しづらいことも多く、そのため、全体の合格率よりも低い合格率で推移しているのは、やむを得ないと言えるかもしれません。

今後の試験で社会人の合格率がどう推移していくかは分かりませんが、日中は仕事があるため法科大学院に通学するのが難しい社会人にとって、予備試験ルートが、今後も司法試験合格を目指すメインルートとなることは、間違いないといってよいでしょう。

 

7.予備試験合格のポイントは論文式試験をいかに突破するか

予備試験の合格率は、例年3〜4%で推移しており、法律系の国家資格の中でも特に難易度の高い試験であると言えます。

しかし、予備試験に合格すれば、法科大学院にかかる費用を節約することができるだけでなく、最短で司法試験を受験できるようになるため、いち早く法曹として活躍できる可能性も高まるでしょう。

また、難関試験である予備試験に合格したということが一種のステータスとなり、就職活動で優位に働く可能性も高くなります。

予備試験合格者の司法試験合格率は、例年90%を超える高水準で推移していることから、予備試験ルートで司法試験合格を目指すメリットは、非常に大きいと言えるでしょう。

とはいえ、予備試験は、法科大学院を修了したのと同程度の能力や知識があるかを判定する試験です。合格するためには、質の良い勉強を継続して行なう必要があります。

予備試験合格のポイントは、何と言っても論文式試験の攻略です。

予備試験全体の合格率を見ると、短答式試験に合格するのが全体の2割程度、そこからさらに2割程度しか合格できないのが論文式試験です。論文式試験にさえ合格してしまえば、口述試験はかなり高い確率で合格する事ができるため、論文式試験を突破できるだけの能力や知識をできるだけ早い段階でつける事が大切です。

社会人の場合は、勉強時間の確保が難しいため、隙間時間を活用するなどより効率よく学習を進める必要があります。基礎・基本を疎かにせず、過去問を中心とした正しい方法で勉強を続ければ、必ず合格に手が届く試験です。

合格率の低さに惑わされることなく、量より質を重視した勉強を心がけていきましょう。

 

8.予備試験の過去問リンク

令和6年度(2024年度)の本試験の問題のリンクを掲載しておきますので、これから予備試験合格を目指す方は、どのような問題が出題されるのか確認する意味も含めて、ぜひチャレンジしてみてください。

短答式試験
試験問題正解及び配点
憲法・行政法憲法・行政法
民法・商法・民事訴訟法民法・商法・民事訴訟法
刑法・刑事訴訟法刑法・刑事訴訟法
一般教養科目一般教養科目

 

論文式試験
試験問題出題趣旨
憲法・行政法論文式試験出題の趣旨
民法・商法・民事訴訟法
刑法・刑事訴訟法
法律実務基礎科目(民事・刑事)
選択科目

 

口述試験
口述試験における問題のテーマ

参照:令和6年司法試験予備試験問題|法務省

※ リンクのないものは現時点で法務省より公開されていません。公開され次第リンクを添付しますので、今しばらくお待ち下さい。

 

9.まとめ

令和6年度(2024年度)の予備試験は、受験者数12,569人に対し、合格者数が449人で、最終合格率が3.57%と、おおむね例年通りの結果となりました。

最年少合格者は17歳の高校生で、伊藤塾の入門講座受講生です。

過去5年間の合格率の推移を見ると、合格者数や合格率はほぼ同程度で推移しているため、今後も3〜4%程度の合格率になる事が予想されます。

法科大学院の在学中司法試験受験がスタートして2年目となった令和6年度も、予備試験の受験者数、合格者数、合格率は、ほぼ例年通りとなり、予備試験の重要性は変わらないことを証明しました。司法試験合格を実現するために大切なことは、高校生や大学生のできるだけ早いタイミングで予備試験の学習を開始することです。

これにより、大学在学中の司法試験合格はもちろん、難関法科大学院に合格する力もついてきます。

ぜひ、1日も早いスタートを切っていただき、法曹として活躍するための道を歩みだしていただければと思います。

2024年 司法試験合格者1,592人中 1,436名(90.2%)※1
2024年 予備試験合格者 449人中 405名(90.2%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座698名、講座・答練337名、模試401名)
※2(講座内訳:入門講座231名、講座・答練126名、模試48名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

 

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伊藤塾司法試験科

著者:伊藤塾 司法試験科

伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

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