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行政書士は廃止?司法書士と統合される?という噂の真相について解説します!

2025年03月31日

 
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「行政書士は廃止される可能性がある?」
「司法書士と統合されないか不安…」

こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

行政書士試験の勉強中に「廃止」「統合」などという話を聞くと、不安になるのも無理はないでしょう。しかし、このような噂に惑わされる必要はありません。

なぜなら、現状、行政書士が廃止される可能性はゼロに近く、司法書士と統合される可能性も限りなく低いからです。

本記事では、次の点を取り上げました。

◉この記事を読んで分かること
・行政書士「廃止」という噂の真実
・行政書士が廃止されない理由
・司法書士との統合もされない理由

行政書士が「廃止・統合」されないか不安な方は、是非ご一読ください。

【目次】
1.行政書士の廃止は「根も葉もない噂」
2.行政書士が廃止されない理由
 2-1.法律で定められた国家資格だから
 2-2.社会に必要とされている資格だから
 2-3.100年以上の歴史がある資格だから
3.行政書士と司法書士が統合される可能性はある?
 3-1.行政書士と司法書士の違い
 3-2.行政書士と司法書士の統合はほぼ不可能
4.行政書士法の改正で、業務はむしろ拡大している
5.【Q&A】行政書士「廃止」の噂に関するよくある疑問
 5-1.Q.今後、行政書士は廃止されますか?
 5-2.Q.AIに代替されて仕事が無くなると聞きましたが、本当ですか?
 5-3.Q.行政書士に将来性はある?
6.まとめ

 

1.行政書士の廃止は「根も葉もない噂」

インターネット上で、「行政書士が廃止される」といった書き込みを目にすることがあります。しかし、これらは全く根拠のない噂に過ぎません。

実は、今から約30年前の「行政改革委員会規制緩和小委員会」において、たった一度だけ「行政書士による書類作成業務独占の廃止」という議論がなされたことがありました。

(※同年中に、最終報告が発表されています。当然廃止はされておらず、表現も「業務独占の廃止」から「業務独占の在り方」に改められてます。)

おそらく、この一件が「行政書士が廃止される」という噂の発端となっているのでしょう。しかしながら、それはあくまでも30年近く前の出来事に過ぎません。

詳細は後述しますが、現在の行政書士は「廃止」どころか、むしろ法改正によって業務範囲が「拡大」しています。

将来的にも、行政書士が廃止される可能性は限りなくゼロに近いと言えるでしょう。社会の変化に伴って、行政書士が果たす役割は、今度もますます拡大していくはずです。

 

2.行政書士が廃止されない理由

行政書士の廃止が考えにくい理由は数多く挙げられます。

・法律で定められた国家資格であること
・社会に必要とされていること
・100年以上の歴史があること 等

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

2-1.法律で定められた国家資格だから

1つ目の理由は、行政書士が法律で定められた国家資格であることです。

行政書士は、「行政書士法」によって定められた国家資格です。法律というのは、簡単に改正・廃止できるものではありません。国会で過半数の賛成を得ることはもちろん、膨大な関係団体との調整も必要となります。

さらに、現在、行政書士が担っている役割を、誰が代わりに行うのかという問題も出てきます。簡単な改正はあるかもしれませんが、資格自体が廃止になるような大幅な改正は考えづらいでしょう。

 

2-2.社会に必要とされている資格だから

2つ目の理由は、行政書士が社会に必要とされている資格だからです。

私たちの生活には、様々な場面で行政手続きが関わってきます。例えば、新たなビジネスを始める際には、行政庁への許認可申請が必要です。飲食店を開業する場合の営業許可申請や、建設業を始める際の建設業許可申請がその典型例でしょう。せっかく開業準備を進めても、申請が不許可になってしまうと、営業自体ができなくなってしまいます。

しかし一方で、行政手続きは非常に複雑です。一般の人々にとって、大きな負担となっていることは間違いありません。

こういった悩みを解決できるのが、許認可申請の専門家である行政書士です。専門的なノウハウを持っている行政書士が、依頼者の立場に立って的確なアドバイスを行うことで、安心して行政手続きを突破できるのです。

行政書士は現代社会における重要なインフラの一部として、なくてはならない存在となっています。社会から必要とされている以上、行政書士が廃止されることは考えにくいでしょう。

※行政書士の独占業務については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 行政書士の独占業務一覧!業務範囲やできない事について解説

 

2-3.100年以上の歴史がある資格だから

3つ目の理由は、行政書士が100年以上の歴史がある資格だからです。

行政書士の前身は、今から150年以上も前、1872(明治5)年に制定された「代書人制度」にさかのぼります。当時の行政書士は、「代書人」と呼ばれていました。

しかし、時代の流れとともに、社会で担う役割が拡大していき、名称も「行政書士」に改められました。そして1951(昭和26)年に「行政書士法」が施行されて現在に至っています。

長く存続しているということは、それだけ社会から必要とされていることの表れです。廃止されるような資格であれば、これほど長い間、制度が維持されることはなかったでしょう。

100年以上の歴史があるという事実は、行政書士が社会に不可欠な存在であり、その地位が確立されている証拠に他なりません。長年にわたり社会に根付いてきた行政書士が、今さら廃止されるような事態は考えにくいでしょう。

 

3.行政書士と司法書士が統合される可能性はある?

これまで、行政書士が廃止されないことをお伝えしてきました。一方で、行政書士と似た資格に司法書士があります。そのため、廃止にはならなくても、司法書士と統合されるのではないかと疑問に思う方もいるでしょう。

行政書士と司法書士は、統合される可能性はあるのでしょうか?
2つの資格の違いと、統合が難しい理由について説明します。

 

3-1.行政書士と司法書士の違い

行政書士と司法書士は、どちらも法律系の国家資格です。名称こそ似ていますが、実際の業務内容は大きく異なります。

まず、行政書士は、行政手続きや予防法務の専門家です。具体的には次のような業務を、独占的に行っています。

・官公署に提出する書類の作成
・権利義務に関する書類の作成
・事実証明に関する書類の作成

「街の法律家」とも言われており、様々な場面で、国民の権利義務を守るために活動しています。

一方、司法書士は登記手続きの専門家です。専門的な法律知識に基づき、裁判所や検察庁、法務局に提出する書類を作成しています。

「不動産登記」「商業登記」など、行政書士にできない仕事を数多く取り扱っていますが、許認可申請に精通しているわけではありません。

 

3-2.行政書士と司法書士の統合はほぼ不可能

行政書士と司法書士の統合は、ほぼ不可能だと言えます。なぜなら、行政書士と司法書士では、扱う分野や必要とされる知識が大きく異なるからです。

両者の業務を一つの資格で担うことは、それぞれの専門性を担保するという観点からも現実的ではありません。また、仮に統合されたとしても、行政書士と司法書士それぞれの業務を習得するには、膨大な時間と労力が必要になるでしょう。相当の勉強と経験を重ねないと、依頼者に対して十分なサービスを提供することは難しいです。

とはいえ、行政書士と司法書士の仕事を、ワンストップで取り扱って欲しいという需要は確かに存在します。例えば、飲食店(法人)を開業する際には、営業許可申請(行政書士の仕事)と法人設立(司法書士の仕事)の両方が必要になります。これらの手続きを、同じ専門家に依頼できれば、クライアントにとっての利便性は大きく向上するでしょう。

こういったニーズに応えるには、行政書士と司法書士のダブルライセンスを取得するしかありません。ダブルライセンスを取得し、両資格の専門知識を兼ね備えることができれば、依頼者の要望に応えて、ワンストップでサービスを提供できます。

※行政書士と司法書士の違いとダブルライセンスについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 司法書士と行政書士の違いとは?仕事内容や難易度・ダブルライセンスのメリットとは?

 

4.行政書士法の改正で、業務はむしろ拡大している

ここまで、行政書士が廃止されたり、統合されたりする可能性が限りなく低いことをお伝えしました。さらに言えば、廃止・統合されるどころか、法律の改正によって、行政書士の扱う業務は拡大傾向にあります。

一例を挙げると、近年でも、次のような改正が行われています。

(平成16年)行政書士事務所の法人制度が創設
(平成20年)聴聞又は弁明の機会の付与等に係わる行為の代理権が規定
(平成26年)特定行政書士制度が創設
 ※行政不服申立て手続代理権が業務として規定される

平成16年には、行政書士事務所の法人制度が創設されました。これにより、行政書士は個人事務所だけでなく、法人形態での事務所運営が可能になりました。

そして、平成20年には、聴聞又は弁明の機会の付与等の代理権が認められました。さらに平成26年には、特定行政書士制度が創設され、行政不服申立て手続の代理が業務として規定されました。この改正により、特定行政書士になることで、行政庁の処分に不服がある国民の代理人として、行政不服審査請求を行うことができるようになったのです。

このように、行政書士法の改正によって、行政書士の業務範囲は着実に拡大してきました。加えて、近年は急速な社会の高齢化に伴って、相続分野などでも重要な役割を果たすようになっています。

廃止・統合されるどころか、社会ニーズの変化に合わせて、行政書士の果たす役割はますます重要になっているのです。

※こちらの記事も併せてご覧ください。
【特定行政書士とは?】メリットやできること、勉強方法について徹底解説!
→ 相続で行政書士ができること|相続業務の魅力や報酬も解説!

 

5.【Q&A】行政書士「廃止」の噂に関するよくある疑問

5-1.Q.今後、行政書士は廃止されますか?

現状、廃止される予定はありません。
また、今後も廃止される可能性は限りなく低いと考えられます。

 

5-2.Q.AIに代替されて仕事が無くなると聞きましたが、本当ですか?

一部の簡単な仕事を、AIで代替できる可能性は高いですが、行政書士の仕事が無くなる訳ではありません。むしろ、AIを活用することで、さらに専門性を高めていくことができます。

 

5-3.Q.行政書士に将来性はある?

行政書士は、まだまだ将来性がある仕事です。実際、ここ10年間で、行政書士事務所全体の売上金額が「2倍以上」に拡大しているというデータも出ています。

※行政書士の将来性については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【市場規模が倍増?】行政書士に将来性がある理由について徹底解説!

 

6.まとめ

最後に今回の記事のポイントをまとめます。

◉ 行政書士は「廃止」は、根拠のない噂
◉ 発端はおそらく、今から30年前の「小委員会」の議論
◉ 現状、廃止される可能性はゼロに近い
◉ 司法書士と統合される可能性も限りなく低い
◉ 廃止、統合どころか、法改正によって業務は拡大している

現状、行政書士が「廃止・統合」される可能性は限りなくゼロに近いと言えるでしょう。

むしろ、社会で果たす役割は一層大きくなっており、将来性のある魅力的な資格だと言えるでしょう。

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著者:伊藤塾 行政書士試験科

伊藤塾行政書士試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの行政書士試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、行政書士試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

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