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行政書士試験の合格率はどのくらい?合格率が低い理由や推移についても解説

2025年03月22日

 
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行政書士試験合格を目指す方にとって、合格率がどれくらいで推移しているのかは、一番に気になるところだと思います。

法律系の国家資格である行政書士試験は、例年低い数字で合格率が推移していますが、実際どれくらい難しい試験なのか、働きながらでも合格できる試験なのか、気になっている方も多いでしょう。

この記事では、行政書士試験の合格率の推移や合格率が低い理由、合格率の実態などについてわかりやすく解説していきます。

【目次】
1.行政書士試験の合格率は?
 1-1.2024年度(令和6年度)の合格率は12.90%
 1-2.過去10年の合格率の推移とは?
 1-3.他の法律系資格試験との合格率比較
2.行政書士試験の合格率が低い理由とは?
 2-1.3つの合格基準点をクリアする必要がある
 2-2.記念受験が多い 
 2-3.試験範囲が広い
 2-4.仕事をしながら受験する人が多い
3.行政書士試験の合格率は数字でみるほど低くない?
 3-1.行政書士試験は絶対評価の試験
 3-2.記念受験生を除けば合格率は上がる 
 3-3.15歳〜78歳まで幅広い層が合格している
 3-4.難易度が高い場合には合格点が引き下げられることも
4.そもそも行政書士試験ってどんな試験?
5.行政書士試験は独学で合格できる?
6.まとめ

 

1.行政書士試験の合格率は?

行政書士試験の合格率の平均は、10〜12%前後です。

国家資格のなかでも人気が高い行政書士試験は、毎年多くの人が受験しています。しかし、合格率だけ見ると、100人受験したら90人前後は不合格となる難関試験であるといえるでしょう。

 

1-1.2024年度(令和6年度)の合格率は12.90%

2024年(令和6年)11月に行われた行政書士試験の合格率は、次の通りです。

【2024年度(令和6年度)行政書士試験の結果】

申込者数59,832人
受験者数47,785人
(内 男性:31,887人 女性:15,898人)
合格者数6,165人
(内 男性:4,448 人 女性:1,717人)
合格率12.90%
(男性:13.95% 女性:10.80%)

参照:令和6年度行政書士試験実施結果の概要|一般財団法人 行政書士試験研究センター

受験者数47,785人に対して、合格者数が6,165人で、対受験者数合格率は12.90%となっています。性別でみると、受験者数、合格者数、合格率すべて男性の方が高くなっていますが、女性の合格率は前年度に対して1.81ポイント減ったものの10%を超えています。

 

1-2.過去10年の合格率の推移とは?

近年、難化傾向にあると言われている行政書士試験ですが、合格率はどのように推移しているのでしょうか。ここでは、過去10年間の合格率の推移を確認していきます。

年度受験者数合格者数合格率
2024(令和6)年度47,785人6,165人12.90%
2023(令和5)年度46,991人6,571人13.98%
2022(令和4)年度47,850人5,802人12.13%
2021(令和3)年度47,870人5,353人11.18%
2020(令和2)年度41,681人4,470人10.72%
2019(令和元)年度39,821人4,571人11.48%
2018(平成30)年度39,105人4,968人12.70%
2017(平成29)年度40,449人6,360人15.72%
2016(平成28)年度41,053人4,084人9.95%
2015(平成27)年度44,366人5,820人13.12%
2014(平成26)年度48,869人4,043人8.27%
平均44,167人5,292人12.01%

参照:最近10年間における行政書士試験結果の推移|一般財団法人 行政書士試験研究センター

過去10年間の合格率を見ると、最低合格率は2014年(平成26年度)の8.27%、最高合格率は2017年(平成29年度)の15.72%、11年間の平均合格率は12.01%となっています。

後述するように、2014年(平成26年度)は、難易度が高すぎて補正措置が実施された年でもあるので、若干イレギュラーな年になります。それ以外の年度では、合格率はおおむね10〜12%前後で推移しています。

 

1-3.他の法律系資格試験との合格率比較

行政書士試験は、同じ法律系の難関資格である司法書士試験や司法試験と比べて、どれくらいの難易度の試験なのでしょうか。ここでは、他の法律系資格試験の合格率と比較してみました。

試験名合格率
司法試験20〜45%
※受験資格あり
司法書士試験4〜5%
中小企業診断士3〜8%
弁理士5〜10%
社労士6〜7%
土地家屋調査士8〜10%
行政書士試験10〜12%
宅地建物取引士
資格試験
15〜17%


合格率だけで試験の難易度を決めることはできませんが、受験資格が必要な司法試験を除き、他の士業と比べるとやや高めの合格率となっています。

行政書士試験は決して簡単な試験ではありませんが、正しい方向で、効率の良い勉強をコツコツと毎日続けることができれば、誰でも合格できるのが行政書士試験であり、法律系の資格の中では、比較的チャレンジしやすい部類の試験であると言えるでしょう。

※ 行政書士試験の難易度については、こちらの記事もご覧ください。 
→ 行政書士試験の難易度ランキングや偏差値は?初心者・独学で合格できるかも解説

 

2.行政書士試験の合格率が低い理由とは?

それでは、行政書士試験の合格率が低い理由はどこにあるのでしょうか。ここからは、行政書士試験の合格率が低い理由を、4つの視点から確認してみましょう。

 

2-1.3つの合格基準点をクリアする必要がある

行政書士試験では、全体の合計点が合格点に達しているだけでなく、それぞれの科目ごとに設定されている基準点をクリアしなければ、合格することはできません。設定されている合格基準は、次の3つです。

行政書士の業務に関し必要な
「法令等科目」の得点が、
満点の50%以上である者
満点:244点
合格基準点:122点
行政書士の業務に関連し必要な
「基礎知識科目」の得点が、
満点の40%以上である者
満点:56点
合格基準点:24点※
「試験全体の得点」が、
満点の60%以上である者
満点:300点
合格基準点:180点

※56点の40%は22.4点ですが、1問4点のため合格基準点は24点となります。
参照:令和6年度行政書士試験合否判定基準

法律家になるための行政書士試験では、法律に関する科目の得点が5割以上でなければ、合格することができません。とくに、民法および行政法は、配点も高く、実務に出てからも必須の法律となるため、重点的に勉強する必要があるでしょう

また、法令等科目および基礎知識科目の合格基準点を満たしていたとしても、最低限の点数では146点となり、③の合格基準点に34点足りません。

基礎知識に関しては、出題範囲が広く、出題予測も難しいため、法令等科目でどれだけ総得点を伸ばせるかが、合格へのポイントとなるでしょう。

 

2-2.記念受験が多い

行政書士試験は受験資格の制限がなく、誰でも受験できる試験です。そのため、とりあえず腕試しで受験する人や、試験範囲の勉強が終わっていないにもかかわらず、試験の雰囲気だけを確かめるために受験する人がたくさんいる試験です。

これらのいわゆる記念受験が多い試験の場合、受験者数が増える割に合格者の数が減ってしまうため、合格率が低くなってしまうことは避けられません。

 

2-3.試験範囲が広い

行政書士試験は、大きく「法令等科目」と「基礎知識科目」の2つに分かれます。

法令等科目は、基礎法学、憲法、行政法、民法、商法の計5科目、基礎知識科目は、一般知識、行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解の計4科目から出題されます。

法令等科目から46問、基礎知識科目から14問出題されますが、出題数も多く、出題範囲も多岐に渡るため、広範囲に渡る勉強をしなくてはならないのです。とくに、法令等科目に関しては、法律科目という義務教育では学ばない科目の知識が必要となるため、ある程度時間をかけて知識を身につける必要があるのです。

 

2-4.仕事をしながら受験する人が多い

行政書士試験は、社会人でも主婦でも合格できる試験です。

仕事や家事をしながら受験勉強を行なう兼業受験生が多いため、どうしても全体の合格率は下がってしまう傾向にあるでしょう。働きながら行政書士試験に合格することを目指す場合、スキマ時間をうまく活用して勉強時間を確保する必要があります。

出題範囲が広い試験であることを考えると、試験当日までに十分な対策を行なうのは、簡単なことではありません。しかし、視点を変えれば、働きながら、自分のペースで勉強を続けて合格を目指せるのも、行政書士試験の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

 

3.行政書士試験の合格率は数字でみるほど低くない?

合格率だけ見ると、選ばれた人しか合格できない試験に感じるかもしれませんが、実際のところはそこまで難易度の高い試験ではありません。ここからは、行政書士試験の合格率の実態について解説していきます。

 

3-1.行政書士試験は絶対評価の試験

行政書士試験は、絶対評価の試験です。司法書士や税理士、社会保険労務士などの相対評価の試験の場合、他の年度であれば合格できるだけの得点を獲得しても、他の受験生の中で相対的に上位の成績を取らなければ合格することはできません。

一方、絶対評価の行政書士試験の場合、合格定員は設けられておらず、前述の3つの合格基準点を満たせば、必ず合格することができるのです。ライバルを気にすることなく、ただ合格点に達するための勉強をすれば良いことを考えると、受験に対する心理的負担は相対評価の試験に比べてかなり低くなるでしょう。

 

3-2.記念受験生を除けば合格率は上がる

2024年(令和6年度)に行われた行政書士試験の受験生は47,785人でしたが、その中には相当数の記念受験者がいると推測できるため、実際の合格率は今よりも高くなると考えられます。

また、2024年(令和6年度)の試験では、申込者数が59,832人いるにもかかわらず、実際に受験したのは47,785人となっているため、12,047人もの人が、申し込みだけして受験はしなかったということになります。もちろん、記念受験者の正確な数はわかりませんが、しっかり準備をして試験に望む受験生の合格率については、確実に高い数値となることでしょう。

 

3-3.15歳〜78歳まで幅広い層が合格している

2024年(令和6年度)に行われた行政書士試験では、幅広い年齢層の方が試験に合格しています。

最年長合格者81 歳(男性)
最年少合格者13 歳(男性)
最年長申込者90 歳(男性)
最年少申込者12 歳(男性)

参照:令和6年度行政書士試験実施結果の概要|一般財団法人 行政書士試験研究センター

驚くべきことは、最年長申込者が90歳、最年少申込者が12歳であることです。この年齢でも受験することができ、またこの年齢でも合格できる可能性があるということが行政書士試験の魅力の一つだといえるでしょう。

合格率の低さばかりに目がいってしまうかもしれませんが、効率の良い勉強を継続して行なうことができれば、学歴や経歴に関係なく合格することができる試験なのです。

 

3-4.難易度が高い場合には合格点が引き下げられることも

行政書士試験では、試験を実施した結果、平均点があまりにも高かったり、もしくは低すぎてしまった場合に、合格基準点を変更する「補正措置」という特別な制度があります。

実際に、2014年(平成26年)の試験では、試験後に問題の難易度があまりにも高かったとされたため、合格基準点が、180点(各科目における基準点は法令等科目122点、一般知識等科目24点)から166点(各科目における基準点は法令等科目110点、一般知識等科目24点)まで引き下げられています。

もちろん、補正措置が実施されるかどうかは、実際に試験を実施してみなければわからないため、事前に補正措置が実施される年を狙って受験することができません。しかし、あまりにも難易度の高い場合には、補正措置で合格基準点が引き下げられることを考えると、平均的な問題さえ得点できれば、誰でも合格できる試験であるといえるでしょう。

 

4.そもそも行政書士試験ってどんな試験?

行政書士試験は、行政書士として働くための資格を得るための試験であり、本格的な法律系国家資格試験の中でも、とくに登竜門のような位置づけにある試験です。行政書士は、法律家として、合格後すぐに独立・開業できる資格なので、勉強せずに誰でも簡単に合格できる試験ではありません。

一方で、一定の基準を満たせば合格できる絶対評価の試験であり、年齢、性別、学歴等関係なく、誰でも受験することができる試験です。正しい方向の勉強をコツコツと積み重ねる根気があれば、誰でも合格できる試験になっているのです。

※ 行政書士の詳しい説明については、こちらの記事もご覧ください。
→ 行政書士試験 資格・試験ガイド|伊藤塾

 

5.行政書士試験は独学で合格できる?

行政書士試験に独学で合格することは、不可能ではありません。しかし、行政書士試験の主な科目は、法律科目です。法律初学者がいきなり1人で参考書を読んでも、内容が理解できないことが多く、遠回りの勉強になってしまうおそれがあります。

また、試験範囲も広く、情報収集や参考書の取捨選択も含めて、独学で効率よく勉強するのは非常に難しいといえるでしょう。その点、受験指導校を利用すれば、基本的に指示されたことだけやっていれば最短で合格することができるため、情報収集に使う余計な時間を省くことができます。

独学では困難な最新の法改正に対応したり、時事情報をタイムリーにキャッチできること、試験当日まで勉強のモチベーションを保つことができるのも、受験指導校を利用する大きなメリットの一つだといえるでしょう。

※行政書士試験の独学受験については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 行政書士は独学で合格できる?厳しい?勉強法や独学の注意点などを解説

 

6.まとめ

行政書士試験の合格率は、例年10〜12%前後で推移しており、2024年(令和6年)の合格率は12.90%でした。

合格率だけ見ると、難関国家資格ともいえる行政書士試験ですが、合格率が低い理由を知れば、正しい方法での勉強を継続することで、誰でも合格できる試験であることがわかると思います。ただし、行政書士試験では法律科目が試験科目となっており、試験範囲は多岐に渡ります。

効率良く勉強を進めるためには、受験指導校を使って無駄のない勉強をすることをおすすめします。

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伊藤塾行政書士試験科

著者:伊藤塾 行政書士試験科

伊藤塾行政書士試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの行政書士試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、行政書士試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。

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